JDI、アップルが資金繰り支援 支払い前倒し

エレクトロニクス
2019/10/23 19:09
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経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)は23日、米アップルなど複数の取引先から代金の支払い前倒しなどで最大400億円の支援を得られる見通しだと発表した。債務超過のJDIは9月に中国ファンドから出資の見送りを通告され、再建案が事実上の白紙に戻った。資本増強の遅れに備え、主要顧客の米アップルなどがJDIの資金繰りを支える。

JDIは白山工場の操業を停止しており、事業環境が厳しい(石川県白山市)

JDIは具体的な取引先を明らかにしていないが、関係者によると400億円のうち、大半は液晶パネルを供給するアップルの分という。アップルがJDIへの支払いを従来よりも前倒しするなどして支援するようだ。アップルは今回の資金繰り支援とは別に、JDIがまとめようとしている新たな金融支援の枠組みに2億ドル(200億円強)を拠出する意向を示している。

アップル以外の企業もJDIの資金繰りを支える。JDIによると、400億円のうち、50億円強はJDIに同額の出資を予定していた取引先がまず支払い条件の緩和などで支援するという。

JDIは中国ファンドの離脱を受け、新たに500億円の資本増強策を取りまとめようとしている。23日に発表した資金繰りの支援は、11月から500億円の調達完了まで必要に応じて実施される。JDIの菊岡稔社長は同日、日本経済新聞などの取材に対し、500億円の支援枠組みが固まる時期について「早ければ10月末だが明言は控えたい」と述べ、目標としていた10月中からずれ込む可能性を示唆した。

アップルは9月に発売したiPhone(アイフォーン)の新型機種の生産台数を上方修正した。増産のためにJDIの液晶パネルが必要で、資金繰り支援を決めたもようだ。JDIは8~9月に筆頭株主で官民ファンドのINCJ(旧産業革新機構)から400億円の追加融資を得ている。今回の400億円とあわせ、800億円の資金繰り改善効果を得られるとしている。

だが、JDIは6月末で700億円超の債務超過に陥っており、解消に向けては資本増強を伴う500億円の支援策の立て直しが不可欠だ。年内を予定していた債務超過の解消について、菊岡社長は「手続きによって延びる可能性は否定しない」と話している。

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