金正恩氏、韓国側施設の撤去指示 金剛山を視察

北朝鮮
朝鮮半島
2019/10/23 9:45
保存
共有
印刷
その他

【ソウル=恩地洋介】北朝鮮の朝鮮中央通信は23日、南北経済協力の観光事業が中断している金剛山観光地区を金正恩(キム・ジョンウン)委員長が視察し、韓国側が建設した施設を撤去するよう指示したと伝えた。経済制裁が長引き、文在寅(ムン・ジェイン)政権が南北の経済協力を進められずにいることに不快感を示したとみられる。

金剛山観光地区で韓国側施設の撤去を指示する金正恩氏=朝鮮中央通信・ロイター

金正恩氏は韓国側が建設したホテルなどの施設を視察し「建築物に民族性が全く感じられない。国力が弱い時に他人に依存しようとした先任者たちの政策が間違っていた」と、南北協力を推進した故金正日総書記を批判。「見るだけでも気分が悪くなるみすぼらしい南側の施設を、南側と合意してすべて撤収し、現代的な施設を新たに建設すべきだ」と強調した。

金剛山観光事業は1998年11月に太陽政策を掲げた韓国の金大中政権の下で始まったが、2008年に韓国人観光客が北朝鮮兵士に射殺される事件が起きてから中断されている。この間、観光客による貴重な外貨収入を北朝鮮側にもたらした。

金正恩氏は今年1月1日の新年の辞で金剛山観光事業に関し「何の前提条件や対価もなく再開する用意がある」と述べ、南北経済協力の早期再開へ意欲を示した。韓国の文大統領はこれを歓迎する意向を表明したが、米国がブレーキをかけ実現には至っていない。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]