米P&Gの純利益12%増 7~9月期 日本の駆け込み需要も押し上げ
【ニューヨーク=野村優子】米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が22日発表した2019年7~9月期決算は、純利益が前年同期比12%増の35億9300万ドル(約3900億円)だった。北米や中国で利益率の高い高級化粧品や高価格帯の歯磨き粉の売れ行きが好調だったほか、日本の消費税増税前の駆け込み需要も販売を押し上げた。

売上高は7%増の177億9800万ドルと、市場予想(174億4600万ドル)を上回った。部門別では、傘下の高級化粧品ブランド「SK-2」などが好調だった美容部門の売上高が10%増とけん引。主要市場の北米と中国で販売が好調だった。日本では10月の増税前に販売が急増し、10%以上伸びた。
1株利益は1.37ドルと、市場予想(1.24ドル)を上回った。採算の高い高価格帯の歯磨き粉や、値上げを行った歯ブラシなどヘルスケア用品が好調。洗濯洗剤や柔軟剤「ダウニー」など日用品の販売も伸びた。
20年6月期通期の売上高予想は前期比3~5%増と、従来予想(3~4%増)から引き上げた。電話会見を行ったジョン・メラー最高財務責任者(CFO)は「引き続き米国では力強い消費がみられている」と指摘した。
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