中国、対米報復関税をWTOに申請 2600億円分

ヨーロッパ
2019/10/22 4:10
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【ジュネーブ=細川倫太郎】中国が米国に対する年24億ドル(約2600億円)分の報復関税を世界貿易機関(WTO)に申請したことが21日、明らかになった。米国が中国製の太陽光パネルなどに課した相殺関税は不当とWTOが最終判断したことを受けた措置で、28日のWTOの会合で議論する。貿易戦争を巡る協議で部分合意した米中だが、再び対立の火種になる恐れがある。

28日のWTOの紛争処理機関の会合で議論する(スイス・ジュネーブのWTO本部)

米国は中国からの鉄鋼製品などが政府補助金を受けて安く流通し、米産業に打撃を与えていると主張。2012年から中国の太陽光パネルや鉄鋼シリンダーに相殺関税を課した。これに対して中国は同年、米国をWTOに提訴した。今年7月、WTOは米国の関税の算定には誤りがあると指摘し、相殺関税の根拠が不明確で不当とする中国の訴えを部分的に認めた。

WTOのルールでは、中国が報復関税を発動するにはWTOの紛争処理機関(DSB)の承認を得る必要がある。米国はWTOの最終判断を「世界の市場をゆがめている中国の補助金に対抗する手段をなくそうとしているものだ」と批判しており、28日のDSBの会合でも反発が予想される。米国が中国の措置に反対すれば、WTOが仲裁する形で報復関税の妥当額などを決める見通しだ。

米中は貿易協議で部分合意に達し、摩擦緩和への期待が高まっている。中国による報復関税が発動されれば、再び対立が激化する可能性もある。

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