ネタニヤフ氏、組閣に再び失敗 野党連合が連立拒否

中東・アフリカ
2019/10/22 3:51
保存
共有
印刷
その他

【カイロ=飛田雅則】イスラエルのネタニヤフ首相は21日、9月のやり直し総選挙後から続けてきた連立協議が失敗に終わったと明らかにした。右派リクードを率いるネタニヤフ氏は、ガンツ元軍参謀総長らの中道野党連合「青と白」との大連立を模索したが、自身の汚職疑惑を問題視され拒否された。リブリン大統領は「青と白」のガンツ氏に組閣を要請する見込みだが、新政権の樹立は予断を許さず、政局の混乱は続きそうだ。

イスラエルのネタニヤフ首相=AP

イスラエルの有力紙ハーレツなどが報じた。ネタニヤフ氏は同日公表したビデオメッセージで、大連立への協力を呼びかけた「青と白」のガンツ氏から「何度も断られた」と語った。ネタニヤフ氏は4月に実施された総選挙後に続き組閣に失敗した。

通算で13年半も首相を勤めるネタニヤフ氏は複数の汚職疑惑を抱えている。ガンツ氏は「汚職疑惑のあるネタニヤフ氏とは連立を組まない」と主張。ネタニヤフ氏の退陣を要求してきた経緯がある。

9月17日に実施された同国史上初のやり直し総選挙で「青と白」が国会(定数120)の33議席を獲得し第1党となり、リクードは32議席で第2党となった。リクードを中心とする右派・宗教勢力の55議席がネタニヤフ氏を推薦し、中道・左派勢力など54議席が推すガンツ氏を上回ったため、リブリン大統領は9月25日にネタニヤフ氏に組閣を要請した。

連立断念を受けて、リブリン氏はガンツ氏に組閣を指示する。ガンツ氏が応じれば、他党との連立協議に臨む。過半数の61議席に達するには右派陣営の切り崩しが必要となるが、交渉は難航が予想される。3度目の総選挙を予想する声も出ている。

ネタニヤフ氏による連立協議が失敗したことで、米国のトランプ政権が準備を進めてきた新たな中東和平案に影響を与えそうだ。イスラエルの総選挙後に新政権の樹立を待って和平案を発表するとしてきただけに、公表時期がずれ込む公算が大きい。さらに蜜月関係にあるネタニヤフ氏の続投に黄信号が灯ったことで、和平案の内容について修正を迫られる可能性もある。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]