テマセク、ケッペルを子会社化へ 約3200億円追加出資

東南アジア
アジアBiz
2019/10/21 19:30
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【シンガポール=中野貴司】シンガポールの政府系ファンドであるテマセク・ホールディングスは21日、同国の大手複合企業のケッペル・コーポレーションを子会社化すると発表した。子会社を通じた公開買い付けにより、保有株の割合を現在の20.45%から51%に引き上げる。今回の株式の取得総額は約40億シンガポールドル(約3200億円)に上る見通しだ。

ケッペルは主力の海洋事業の低迷が続いている=ロイター

ケッペルは造船、建設・エンジニアリング、インフラ整備、不動産など事業は多岐にわたる。18年12月期の売上高は約59億シンガポールドル(約4700億円)だった。

テマセクは子会社化後に、非中核事業の売却や同業他社との提携・再編を進め、企業価値を高める戦略を描く。ケッペルは2017年10~12月期にブラジルでの贈賄に関する罰金支払いで最終赤字に陥った経緯があり、テマセク主導で今後は企業統治も強める考えだ。

テマセク子会社のテマセク・インターナショナルのタン・チョンリー会長は21日、「ケッペルの事業は現在、多くの課題を抱えているが、本来持つ長期の企業価値は大きい」と子会社化の理由を説明した。ケッペルは主力事業の1つ、石油掘削装置や専用船の建造などの海洋事業の低迷が続き、提携や再編も視野に事業の立て直しを急ぐ。

テマセクの買い付け価格は18日の終値を約26%上回る水準。テマセクは子会社化後も、ケッペル株のシンガポール取引所への上場を維持する方針だ。

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