日本コカ、AI活用で開発したリラックス用飲料
日本コカ・コーラは今夏に資本参加した清涼飲料の企画製造を手がけるスタートアップ、Endian(エンディアン、大阪市)を通じ、人工知能(AI)を活用して商品開発した清涼飲料を29日に発売する。機械学習を用いて、飲むとリラックスできるような清涼感のある味に仕上げた。ビジネスパーソンらの需要を見込む。

商品名は「チルアウト リラクゼーションドリンク」。AIが好みの異なる10人に対してそれぞれ20問以上を質問し、人間の好みを機械学習して味を決めたという。
スーパーフードと言われる「ヘンプシード」の抽出物など、リラックス効果が期待できる成分を配合した。カフェイン不使用で、糖分は果汁由来のものを使用した。価格は容量185ミリリットルで税別185円。ネット通販のほか東京都内約200店舗で販売する。
エンディアンはスタートアップのI-ne(アイエヌイー、大阪市)が7月に設立。日本コカ・コーラが8月に出資した。「チルアウト」は2016年にアイエヌイーが発売したシリーズで、「エナジードリンク」の対極にある飲料として若年層を中心に人気を集めてきた。厚生労働省によると労働者のうち6割が仕事に関して強いストレスを感じているという。ビジネスパーソンに訴求して売り上げ拡大を目指す。
アイエヌイーはネットを中心に発売したシャンプー「ボタニスト」で知られ、花王など消費財大手の商品戦略にも影響を与えている。日本コカは共同事業を通じてアイエヌイーのマーケティング手法を獲得し、商品開発につなげていく。