EU、米の報復に対抗準備 トラクターなどに追加関税

2019/10/19 2:28
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【ブリュッセル=竹内康雄】米国が欧州連合(EU)に報復関税を課したことを受け、EUは対抗措置の準備に入った。EUは米政府のボーイングへの補助金が不当として、世界貿易機関(WTO)に報復関税を課す承認を求めており、それを待って追加関税に踏み切る構えだ。だがEUは米国との貿易摩擦の激化を避けたい考えで、同時に対話も探る。

EUは米国のボーイングへの補助金が不当と主張している(米国のボーイング工場)=ロイター

EUのマルムストローム欧州委員(通商政策担当)は18日の声明で、米政府の措置を「遺憾」とした上でEUとして「対抗措置を遂行する以外に選択肢はない」との考えを表明した。フランスのルメール経済・財務相は18日、滞在先のワシントンで「欧州はWTOに基づいて報復の準備はできている」と語った。

EUは米政府のボーイングへの補助金が不当だとしてWTOに報復措置を認めるよう求めている。2020年前半にも結果が出る見通しで、それに基づいて追加関税を発動する構えだ。EUは4月に制裁関税をかけるリストを公表済みで、トラクターやハンドバッグ、スーツケース、水産加工品など幅広い製品を網羅した。WTOが示す算定額を見たうえで、実際にどの製品に関税をかけるか判断する。

米政府は18日、EUが航空機大手エアバスに支給する補助金がWTO協定違反だとして追加関税を発動した。WTOが報復措置を容認し、独仏などからの航空機に10%の関税を上乗せしたほか、ワインやチーズなど食料などには25%を課した。

11月にはEUからの輸入車に追加関税を課すかどうかの判断期限が控えている。米が実際に発動に踏み切ればドイツの自動車メーカーなどにとっては大きな打撃だ。

EUでは近くフォンデアライエン次期欧州委員長が率いる新体制が発足する。米国との貿易交渉を通じ、緊張関係の緩和につなげられるかが大きな課題となる。

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