千葉・流山おおたかの森、区画整理19年越し完了

2019/10/18 20:36
保存
共有
印刷
その他

千葉県流山市のつくばエクスプレス(TX)流山おおたかの森駅周辺の区画整理が19年間の事業期間を経て、このほど完了した。農地や住宅、町工場が点在していた田園風景は様変わりし、大型マンションや商業施設が集まる人口2万8000人の都市に生まれ変わった。今も子育て世帯を中心に人口流入が続いており、一帯の都市開発はさらに加速しそうだ。

流山おおたかの森には子育て世帯が多く暮らす

「流山は0~14歳の人口増加数で全国で1位。これからも全世代の注目を集める街にしていきたい」。5日に開いた区画整理竣工の記念式典で、井崎義治市長はそう力を込めた。千葉県にも人口減社会の到来が目前に迫るなか、流山市は6年連続で県内トップの人口増加率を誇る。最大の成長エンジンが流山おおたかの森地区だ。

以前は「特色の少ない、知名度の低い街」(井崎氏)だった流山市。1994年に東京都心から流山を経由し、茨城県つくば市を結ぶ常磐新線(現TX)が着工したのに合わせ、TXと東武野田線の新駅建設が決まったおおたかの森地区の再開発が始動した。

2000年3月に国土交通相の事業計画認可を得た区画整理は当初、2013年度に完了する予定だった。しかし、対象となった275ヘクタールもの広大なエリアには3500人の地権者が存在し、土地の形状変更や家屋、工場の移転に関する交渉は難航した。

かつての流山おおたかの森地区には鉄道駅こそなかったが、地元の農地や町工場で生計を立てる住民は多かった。流山市や千葉県から区画整理を委ねられた都市再生機構(UR)の担当者は「一軒一軒話し合いを重ね、協力をお願いした」と振り返る。事業計画の見直しを何度も重ね、当初の予定から6年遅れ、今年5月に区画整理が完了した。

区画整理が終わった土地では今なお、マンション開発が相次いでいる。不動産会社の「住みたい街ランキング」でも上位に顔を出すようになり、子育て世帯を中心に人口流入の勢いは衰えない。

今後は新住民を呼び込むだけでなく「ずっと住み続けたいと思われる街にしたい」(井崎氏)。区画整理が完了し、街づくりの基盤が整った今こそ、住民の満足度を一段と向上させる仕掛けづくりが求められている。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]