モノが多くても見た目すっきり インテリアのヒント6

モノが多くてもスッキリ片づいた部屋を目指したいもの。どうしたら片付くのか、どうしたら広く見えるのか、どうしたら季節感を演出できるのか――。インテリアコーディネーターに、部屋づくりのヒントを聞きました。
モノが多くても見せ方を工夫すればスッキリ!
「狭い家でも、家具や小物など、インテリアの置き方や選び方次第で、スッキリ広く見せることは可能です」とは、インテリアコーディネーターの長谷由美子さん。「特にモノが多い人は壁面収納を活用するのがおすすめ。棚は奥行きの小さいものを選び、部屋の奥に向かって家具の高さを低くすると、空間が広く使え、圧迫感も抑えられます」。
また、カゴやファイルケースなどの収納用品は「同じ種類のものを2つ以上規則的に並べるとそろって見えるので、スッキリ感が増す」そう。「清涼感のある部屋にするなら、ファブリックは白やベージュに、小物はガラス系のモノを選び、グリーンが多めになるよう意識して観葉植物や花を飾るといいでしょう」。
無印良品の家具を多く愛用する、息子と2人暮らしの長谷さんの自宅を例に、インテリアのコツをご紹介!
【ヒント1】壁面収納は「部屋の奥に向かって低く」が基本
奥行き30cmくらいの棚がベスト

収納スペースが少ないなら、壁面を上手に使って食器や書類、雑貨類などを収納するといい。奥行きは30cm程度あれば、A4サイズの雑誌や書類が収納可能。「カゴや引き出しを使い、中身を隠すとスッキリ。収納グッズは同じモノを2つ並べるのが、キレイに見せるコツ」。
【ヒント2】テーブルやカウンターは「モノを置かない」が鉄則
3歩以上歩かず小物類をしまえるように

モノを置きがちなテーブルや棚の上。「書類や雑誌、文具、小物などをサッとしまえる場所をつくって。テーブルのすぐ後ろなど、3歩以上歩かないところに設置すれば、しまうのがラク。頑張らずにキレイにできる仕組みが大切」。
【ヒント3】テレビ台は低めのモノを選び、後ろの壁を飾る
テレビ後ろの壁は斜め上に向かって飾る

テレビの液晶画面の黒は圧迫感があるため、テレビ台は低めにして目線を下げる。「その分、後ろの壁が殺風景になりがち。テレビ上の左右斜めのラインを意識して絵や小物を飾ると、バランス良くまとまります」。
【ヒント4】ベランダも部屋の延長として見せれば広々空間に
直線で、できるだけ長くモノを置かない床をつくる

廊下から部屋にかけて、部屋からベランダにかけてと、モノがない床が直線に延びると、広々と開放的な空間に。「休日の日中は、カーテンと窓を開け放ち、ベランダも含めて1つの空間に。部屋にある観葉植物をベランダに出せば、グリーンの景観に癒やされます」。

ベランダを見せるときは、物干しざおを取ると生活感が出ない。また、テーブルや椅子を置きやすくなり、狭い空間も有効に使える。取り外しが面倒なら物干しざおを置かず、折り畳み式の物干しスタンドを使うと便利。
【ヒント5】面積が大きいモノは明度の高い色や、クリア素材を選ぶ
床より明るい色でそろえると広く見える

ソファ、カーテン、ベッドなど、面積が大きいファブリックは、白やベージュなど、床の色よりも薄く、明るい色を選ぶのが、空間を広く見せるコツ。テーブルはガラスなどクリア素材にすると存在感が弱まり、涼しげな印象に。

【ヒント6】飾る小物類は季節に合わせて少しだけ
秋はガラス瓶にドライフラワーやクルミなどを入れる

かわいくてつい買ってしまう小物や雑貨類。全部飾ろうとしがちだが、季節や気分に合わせてテーマを決め、抜粋を。「分量は1つの棚スペースの2~3割が目安」。

「秋はガラス瓶にドライフラワーやクルミなどを入れるだけ。外で拾った松ぼっくりを置くのもあり。冬はクリスマスなど季節感のある置物を。アートで温かみのある色をプラスすると◎」
この人に聞きました

(文 日経WOMAN編集部、写真 水野真澄)
[日経ウーマン 2019年7月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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