グーグルがデザイン解説「ピカピカ=高級ではない」

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2019/10/18 12:02
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グーグルがハードウエアデザインの背景を解説した(撮影:山口健太)

グーグルがハードウエアデザインの背景を解説した(撮影:山口健太)

日経クロステック

米グーグルの日本法人は17日、東京・六本木の本社でハードウエアのデザインに関する説明会を開き、最新スマートフォン「Pixel(ピクセル)4」やスマートスピーカー「Nest(ネスト)」シリーズの新製品について、デザインの背景を解説した。

■「グーグルはどんな手触りなのか」が出発点

説明会には、米グーグルハードウエア製品デザイン担当バイスプレジデントのアイヴィ・ロス氏が登壇。15日の米ニューヨークでの発表会にも登壇したロス氏は、「年に何度も東京に来ている。ファッション業界にいた頃から日本のミニマルでクリーンなデザインに影響されている」と話した。

ソフトウエアしか製品の無かったグーグルが初めてハードウエア事業を手掛けるに当たり、「グーグルはどのような手触りなのか」という疑問を出発点として、デザインに取り組んできたという。

ロス氏は常に意識している3つの要素として、人間(ヒューマン)が手に持ったときにしっくりとくる「Human」の視点、楽観的(オプティミスティック)でポップな複数のカラーを採り入れた「Optimistic」、最新の仮想現実(VR)ヘッドセットに大胆(デアリング)にファブリック素材を用いる「Daring」を挙げた。

グーグルのデザインフィロソフィーに東京で触れられる機会としては、20日から27日まで東京ミッドタウン(東京・港)内の「21_21 DESIGN SIGHT」で開催するハードウエアデザインに関する展示を紹介した。

■Pixel 4のカメラで「スクエア」を強調した理由

グーグルのPixel 4(撮影:山口健太)

グーグルのPixel 4(撮影:山口健太)

最新スマホのPixel 4については、デザインを担当した米グーグルインダストリアルデザインディレクターのマックス・ヨシモト氏が解説した。

Pixel 4のデザインについては、手に持ったときに心地良い人間味のあるフォルム、ファッショントレンドを採り入れながら意味のあるカラー、ボールドやコントラストを意識したカラーリングを特徴に挙げた。

背面に四角い形状で搭載したカメラ部分は複数のセンサーを一つの「画素」のようにまとめることにより、ボールドで象徴的なものにしたという。本体側面に黒を採用しつつ、電源ボタンにあえてカラーを採り入れることで、コントラストを高めた。

質疑応答では、Pixel 4と同価格帯のハイエンドスマホはどれも金属的で高級感のある見た目をしていることについて指摘が出ると、「ピカピカなものが高級というのは、最初に出たものの印象を引きずっているのではないか。しっかり作り込んだ製品ならば、必ずしもピカピカである必要はない」(ロス氏)と説明した。

カメラの配置が米アップルのiPhone 11シリーズと似ている点については、「通常、デザインは1年半ほど先行して進めている。Pixel 4ではより多くのセンサーを載せたいとエンジニアから要求があり、多くの選択肢を検討した結果、個々のレンズではなくスクエアを強調した」(ヨシモト氏)と説明した。

iPhone 11との違いについて、ロス氏は「スマホのデザインにおいて、カメラは大きなウエートを占めている。多くのセンサーを搭載するために、1カ所に集めるのは理にかなっている。ただ、我々はスクエアを強調したが、競合は違う選択をした」と説明した。

■100%リサイクル素材を使用

グーグルのスマートスピーカーNest Mini(撮影:山口健太)

グーグルのスマートスピーカーNest Mini(撮影:山口健太)

グーグルの音声アシスタント対応のスマートスピーカー「Nest Mini(ネストミニ)」では、使用済みのペットボトルからリサイクルしたファブリック素材を100%採用した。

リサイクル工程では、ペットボトルを砕いて作ったペレットをニットのように編み込んでいる。「1本のペットボトルが、2台分のNest Miniのファブリック素材に生まれ変わっている」(ロス氏)と説明した。

前モデルの「Home Mini(ホームミニ)」に対しては、同社が想定していなかった「壁掛けで使いたい」との要望があったという。「ユーザーが独自に工夫して壁に掛けていたので、Nest Miniでは最初から壁掛けに対応した。高音質化し、騒音のあるところで使いやすいように3つ目のマイクも搭載した」(ロス氏)

グーグルのメッシュWi-FiルーターのNest Wifi(撮影:山口健太)

グーグルのメッシュWi-FiルーターのNest Wifi(撮影:山口健太)

メッシュWi-Fiルーターの「Nest Wifi」については「こうしたルーターは家庭の中でよく隠されてしまいがちだ。この製品ではGoogleアシスタントを利用できるので、部屋に置いてもらえるデザインにした」(ロス氏)と意図を説明した。

グーグルは今後の製品でもプラスチックにリサイクル素材を使用し、温暖化ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルのエネルギーによる製品出荷や再生可能エネルギーに、追加で1億5000万ドルを投資する。「サステナビリティーが求められる中、プロセスの最初からデザイナーが問題解決に取り組んでいくことが使命だと感じている」(ロス氏)と話した。

(ライター 山口健太)

[日経 xTECH 2019年10月17日掲載]

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