「即位恩赦」閣議決定 政府 交通違反など55万人

2019/10/18 9:11
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政府は18日の閣議で、天皇陛下が即位を宣明する22日の「即位礼正殿の儀」に合わせた政令恩赦を決定した。交通違反などで罰金刑を受け、納付から3年以上経過した約55万人が対象となる。重大犯罪を含む懲役刑や禁錮刑となった人は除き、恩赦の種類も制限された資格を回復する復権のみとする。申請に基づき個別に審査する特別基準恩赦も実施する。

恩赦は罪を犯した人の改善更生の状況を考慮して有罪判決を無効にしたり、有罪判決の確定で失った資格を回復したりする。憲法7条や恩赦法で規定しており、内閣が決定し、天皇が国事行為として認証する。今回の恩赦の実施は即位礼正殿の儀がある22日に公布し、同日に効力が発生する。

平成の代替わり時は、1989年2月の昭和天皇の「大喪の礼」と続く90年11月の上皇さまの即位礼正殿の儀に分けて実施した。89年は有罪判決の効力を失わせる大赦を含む約1017万人、90年は納付から3年未満の罰金刑を含む約250万人が対象となった。

皇室の慶弔時に伴う恩赦は93年の天皇陛下と皇后さまのご結婚以来、26年ぶりだ。

法務省によると、対象者の約55万人のうち、8割が道路交通法など交通法令違反で、公職選挙法違反者は約430人となる。

政令恩赦で実施する復権は資格の取得制限を解除する。医師や看護師、弁護士や司法書士などの国家資格の一部では罰金刑以上を受けると資格が制限されることもある。免許取り消しなどの処分は救済されないものの、再び国家試験を受験する資格を得られる。

公民権が停止している選挙違反者は復権後、選挙権・被選挙権ともに回復する。

特別基準恩赦では、病気などで長期間、刑の執行が停止され執行が難しい者への執行免除と、罰金刑を受け就職や結婚など社会生活上の障害となっている罰金刑の執行終了者への復権に限る。

希望者が検察官に出願し、中央更生保護審査会に上申し、審査を受ける。法務省は特別基準恩赦の規模を「出願に左右され具体的にはわからないが、93年の恩赦では1000人前後だった」と説明した。

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