G20財務相・中銀総裁会議開幕 黒田総裁「世界経済の回復後ずれ」

2019/10/18 5:51 (2019/10/18 12:48更新)
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日銀の黒田総裁はワシントンで世界経済の回復が後ずれしているとの見方を示した(9月19日、日銀本店)=共同

日銀の黒田総裁はワシントンで世界経済の回復が後ずれしているとの見方を示した(9月19日、日銀本店)=共同

【ワシントン=小太刀久雄】20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が米ワシントンで17日夜(日本時間18日朝)、2日間の日程で開幕した。初日は世界経済の減速について話し合い、米中貿易戦争や英国の欧州連合(EU)離脱問題などの影響が焦点となる。世界的に利下げが相次ぐなか、金融政策だけに頼らず経済成長を促す必要性も各国で共有する。

日銀の黒田東彦総裁は開幕前、記者団に対し「世界経済の回復シナリオは大筋で変わっていないが、回復時期が後ずれしている」と語った。世界的に雇用情勢や消費は堅調との見方を示しつつ「世界貿易は減少に転じ、製造業の生産が減少している」と課題を挙げた。

麻生太郎財務相は初日討議終了後の記者会見で、米中貿易摩擦の影響を「注意深く見ていかないといけない」と語った。

国際通貨基金(IMF)は2019年の世界経済の成長見通しを3.0%と、7月時点から0.2ポイント下方修正した。米中貿易戦争により、日本を含む広範なサプライチェーンにも影響が出ている。米国と中国は11日までに貿易問題をめぐり部分合意に達したが、IMFのゲオルギエバ専務理事は17日の記者会見で「不十分」と指摘。さらなる進展に期待を示した。

17日に英国とEUは離脱条件の修正で合意したが「英議会で承認されるかまだ不確実」(黒田総裁)だ。景気の先行きへの不透明感に対処するため、米連邦準備理事会(FRB)はすでに利下げに踏み切り、新興国も相次いで追随している。世界銀行のマルパス総裁は17日の記者会見で「多くの国はすでに追加の財政・金融政策を打てる余地が少なく、構造改革が欠かせない」と指摘した。

討議2日目は米アップルやグーグルのようなグローバル企業を念頭にした新たな課税方法や、米フェイスブックが主導するデジタル通貨「リブラ」がもたらす金融システムへの影響などを話し合う。

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