米、欧州の航空機・ワインに関税発動へ 補助金に報復

貿易摩擦
2019/10/18 3:23
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【ワシントン=鳳山太成】トランプ米政権は18日、欧州連合(EU)各国から輸入する航空機やワインなどに追加関税を発動した。EUが欧州航空機大手エアバスに支給する補助金をルール違反だとして世界貿易機関(WTO)が報復措置を容認した。米欧は鉄鋼を巡って関税をかけ合っているほか、自動車や農産品でも対立しており、貿易摩擦が一段と激しくなる。

WTOは欧州連合(EU)のエアバスへの補助金を協定違反と判断していた=ロイター

18日午前0時1分(日本時間同日午後1時1分)以降に通関した輸入品から徴収を発動。ドイツやフランスなどからの航空機に10%の関税を上乗せした。仏産ワインやイタリア産チーズ、英国産ウイスキーなど各国が得意とする食料品や工業品には25%の関税を課す。

関税をかける製品の輸入額は年4900億ドル(約53兆円)に上る対EU輸入全体の約2%。米欧双方の経済に甚大な打撃を与えるわけではないが、欧州産品を好む米消費者や欧州各国の畜産農家など生産者には痛手となる。

米国はWTOルールに基づき、EUの不当な補助金で米ボーイングの販売が失われた分を穴埋めする名目で報復した。WTOの紛争解決機関が14日、米国が最大75億ドル分のEU製品に報復関税を課すことを正式に承認していた。

米通商代表部(USTR)は関税で圧力を強めつつ、協議を通じてEUから補助金の撤廃を引き出したい考えだ。ただWTOは米国によるボーイングへの補助金も違反と認定している。WTOが米国への報復を承認すれば、EUも同様の措置に動く可能性がある。

米欧の航空機紛争は2004年から長年続いてきたが妥協点を見いだせず、関税合戦に発展した。米政権は18年6月から鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課し、EUも米農産品に報復関税をかけている。トランプ大統領はEUからの輸入車に追加関税を課すかも検討中で、11月中旬までに判断する。

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