英ポンド、一時5カ月ぶり高値 議会見極めで伸び悩む

英EU離脱
2019/10/18 2:53
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【ロンドン=篠崎健太】英国が欧州連合(EU)と17日、EU離脱をめぐる条件の修正で合意したのを受け、ロンドン外国為替市場では英通貨ポンドが乱高下した。買いが先行して対ドルで一時約5カ月ぶりの高値を付けたが、買いは続かず伸び悩んだ。円滑な離脱へさらに前進したと受け止められたものの、英議会下院で承認されるか見極めたいとして、次第に様子見気分が広がった。

英ポンドは対ドルで5カ月ぶり高値水準に=ロイター

ポンドは一時1ポンド=1.298ドル近辺と前日より1%あまり上げ、5月13日以来約5カ月ぶりのポンド高・ドル安水準になった。対円でも5月21日以来の1ポンド=141円台半ばまで浮上した。

ジョンソン政権に閣外協力する北アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)が「新離脱案を支持できない」との声明を出すと売りが膨らみ、対ドルで1.27ドル台まで下げる場面があった。「DUPの賛成なしに議会を通せるか五分五分で、不透明感から売りが巻き返した」(三菱UFJ銀行ロンドン支店のデレク・ハルペニー氏)

英下院は19日に新離脱案を審議する。同日中に承認されないと、9月に成立した法律に基づき、英政府は10月末から2020年1月末へ離脱日を延ばす申請をEUにしなければならない。延期なら離脱をめぐる不透明な状況が続くことになる。

もっとも、市場では「ポンドの下落リスクは著しく下がった」(オランダ金融大手ING)との見方が広がっている。最も懸念されてきた「合意なき離脱」は延期法が成立した時点で遠のいていたが、離脱案の修正合意に交渉の末に達したことで、合意に基づく離脱をめざすジョンソン政権の姿勢に一定の安心感が出ているためだ。

英キャピタル・エコノミクスは、英議会の承認を経て円滑な離脱が固まれば、ポンドは対ドルで1.35ドル程度まで上昇余地があるとみている。市場の関心は週末の英議会の行方に注がれている。

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