若いがん患者、女性が75% 国立がんセンターなど集計

2019/10/18 0:00
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国立がん研究センターと国立成育医療研究センターは0~14歳の小児と15~39歳の思春期・若年成人を指す「AYA世代」のがん患者に関する報告書を公表した。報告書によると、AYA世代の患者は75.9%を女性が占めていることが分かった。全世代では男性患者の方が多く、AYA世代では性別の割合が逆転している。20~39歳で女性の子宮頸(けい)がんなどが急増するためという。

両センターがAYA世代のがんについて分析するのは初めて。AYA世代は思春期(Adolescent)と若年成人(Young Adult)からつくられた言葉。成長・発達段階でがんを発症すると身体的な負担だけでなく、進学、就職、結婚といった人生で重要な節目と治療を両立する負担も重い。

両センターはがん治療の中核として国が指定する「がん診療連携拠点病院」などの患者データを集計。2016~17年に診察された小児の6667例、AYA世代の7万6822例を分析した。

小児がん患者のうち女性は44.6%と全年齢の割合(43.9%)と同水準だったが、AYA世代では女性が75.9%を占めた。年代別に見ると、19歳以下は女性は5割以下だが、20~24歳で6割を超え、25歳以降は8割前後となる。

国立成育医療研究センターの松本公一・小児がんセンター長は「20歳以降の女性に子宮頸がんや乳がんが急増する傾向にある」と語る。特に子宮頸がんは、今回の分析で明確に分類ができたものだけでも1万9533例に上った。

また、小児がんについて医療機関ごとの治療実績を詳しく分析すると、実績の少ない医療機関で治療が難しい希少がんを担当している実態も浮かび上がった。

2年間の小児がんの初回治療が1~3例にとどまる146施設の202症例を分析したところ、うち最多の87例が脳腫瘍だった。松本センター長は「脳腫瘍は発達への影響も大きく、小児がんの専門医でなければ診療が難しい。今後、実態を精査していく必要がある」としている。

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