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豊島逸夫の金のつぶやき

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米議会の香港決議、好業績相場に影

2019/10/17 9:50
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今週の米企業好決算による株買いはいつまで続くのか。

ヘッジファンドのファンドマネジャーたちとの会話では、慎重論が目立つ。

せっかくの株価上昇パーティーゆえ参加するが、いつなんどきトランプ米大統領から「中締め」の一言が出るか読めない。それゆえ会場でも出口に近い場所に陣取る。とのコメントが市場のムードを表している。

特に、米中貿易協議の部分合意について、懐疑論がジワリ拡大している。

中国が米農産品を400億ドルから500億ドル購入する件についても、米中の解釈に食い違いの兆しが見られる。トランプ氏は「直ちに実行」とツイートしているが、中国側から確答は無い。いら立つトランプ氏は、実行されねば、「第4弾」の追加関税発動をちらつかせる姿勢が市場では取り沙汰される。

さらに、米議会では「香港人権・民主主義法案」が超党派の支持を得ている。中国側は内政干渉として猛反発。法案の成立にはトランプ大統領の署名が必要なので、今の相場も、一言のツイートでひっくり返るリスクがある。

それゆえ、ヘッジファンドの株買いも超短期筋が主体だ。

15日の民主党の大統領選候補者による討論会もマーケットでは注目された。ウォール街が最も嫌うウォーレン候補を引きずり降ろす意図の発言が多く、その結果、同候補の発言時間がダントツとなった。

市場には「ウォーレン大統領なら株価は25%下落」の予測が流れ、「まさか」のシナリオながら話題となる一幕もあった。民主党を支持するヘッジファンドのマネジャーが「本音はトランプ相場継続を願う」と語っていたことが印象的だ。

さらに、16日には9月米小売売上高が前月比0.3%減少と発表され、0.2%増の事前予測を大幅に下回ったことも材料視された。これまで製造業は不調だが消費は底堅いとの見方が主流だったのでサプライズ感は強かった。7~9月期と10~12月期の米国内総生産(GDP)成長率が1%台半ば程度まで落ち込むとの予測がにわかに増えている。

マクロ経済指標の悪化が米連邦準備理事会(FRB)による利下げ確率を高め、緩和期待の好材料扱いされるのか、あるいは悪いニュースは素直に悪いニュースとなるのか。そのときの投資家の売買ポジション次第で決まることが多く、市場も読み切れない。

マクロ視界不良のミクロ業績相場である。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuo.toshima@toshimajibu.org

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