米下院、米軍のシリア北部撤収に反対 決議案可決

2019/10/17 6:04
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【ワシントン=中村亮】米議会下院は16日の本会議で、シリア北部からの米軍撤収に反対する決議案を354対60の賛成多数で可決した。米軍の北部撤収によってトルコ軍のシリア攻撃が激しくなると懸念したものだ。トランプ大統領が率いる与党・共和党からも大量の議員が賛成に回り、撤収を決めたトランプ氏に反対の意向を示した。

16日、民主党幹部との会合を終えたペロシ下院議長(左)(ワシントン)=AP

決議はトルコのエルドアン大統領にシリア侵攻の即時停止を求め、トルコ軍の標的となっている親米のクルド人勢力を支援するべきだと訴えた。クルド人勢力は米軍と過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦で協力してきた経緯がある。クルド人勢力がトルコとの戦闘に巻き込まれればIS復活を許すとの懸念が議会には根強い。

民主党は上院共和党トップのマコネル院内総務に同じ決議案を本会議で採決するよう求めた。上院でも採決されれば共和党議員が造反し、可決する公算が大きい。

一方でトランプ氏は16日、ホワイトハウスで記者団に対してトルコによるシリア侵攻について「私には関係ない」と語り、米軍撤収を継続する構えを見せた。経済制裁でトルコに打撃を与えて自制を求める方針も示すが、議会ほどシリア情勢の混乱に懸念を抱いていないのは明らかだ。

ペンス副大統領は17日にトルコの首都アンカラを訪れて、エルドアン大統領に即時停戦を求める予定だ。ただトランプ氏が戦闘に反対しない立場も示していることもあり、トルコが停戦に応じるかは不透明な面が大きい。

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