テレ朝、報道番組でやらせ 買い物客はスタッフの知人
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テレビ朝日は16日夜、記者会見を開き、平日夕の報道番組「スーパーJチャンネル」が業務用スーパーを取り上げた企画に登場した買い物客が番組スタッフの知人で、スタッフが事前に取材日程を教えるやらせがあったと発表した。

やらせがあったのは3月15日放送で、業務用スーパーを業者ではなく個人で利用する客の人間模様を描く企画。登場した5人の客などが実際には番組スタッフである男性ディレクター(49)の知人だった。ディレクターは事前に取材日程を教え、店では初対面を装っていた。
ディレクターは俳優養成教室の講師もしており、5人のうち4人は教室の生徒だった。謝礼は支払っていないという。
やらせは匿名の情報提供で発覚。テレ朝の調査にディレクターは「番組制作に自信を失っていた」と話しているという。記者会見で同社の篠塚浩常務は「番組への信用を著しく毀損する重大な問題。視聴者、関係者の皆さまに深くおわびする」と謝罪した。
テレ朝は早河洋会長と番組放送当時の社長角南源五取締役の役員報酬1カ月分の10%を返上、報道局長を10日間の停職処分にするなどした。
〔共同〕