祇園の歌舞練場、22年春に再開へ 5億円寄付募る

2019/10/16 19:37
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京都を代表する花街・祇園の象徴である「祇園甲部歌舞練場」が耐震改修工事を実施し、2022年春に再開館する見通しとなった。祇園の芸舞妓(げいまいこ)が一堂に会し新作の舞を披露する「都をどり」などの会場として長く親しまれてきたが、老朽化で休館していた。総工費約53億円のうち、民間から寄付金5億円を募集する。

歌舞練場を運営する祇園新地甲部歌舞会が16日に京都市内で、耐震改修工事の概要を発表した。

歌舞練場は1913年に建築された国の登録有形文化財。都をどりなどの会場として使われてきたが、大地震で倒壊の恐れがあるとの指摘を受け2016年秋に休館。来年から耐震改修工事を始め、22年春の都をどりを機に再開館する予定だ。

太田紀美取締は「都をどりは歌舞練場とともに長い歴史を積み重ねてきた。多くのみなさまに再び歌舞練場で芸舞妓の伎芸(ぎげい)を楽しんでいただきたい」と語った。

改修にあたっては「次の代にこのままの形で残したい」(杉浦京子副取締)として、外観・内部意匠は極力変更しない方針だ。工事は歌舞練場本館だけでなく、別館棟や玄関棟など周辺の建物と一体で行う。

本館は鉄骨補強フレームで劇場を覆い耐震性を確保。本館に隣接して新たにL字型の鉄筋コンクリート造りの建物を併設し、芸舞妓に伝統伎芸を教育する学校や観光客が伝統芸能を学べる「ギオンコーナー」などを移転する。敷地を囲む塀や庭園にも手を加える。

資金は自己資金や銀行からの借り入れに加え、5億円を目標に寄付も募集する。京都伝統伎芸振興財団(おおきに財団)が窓口になり、17日から21年11月30日まで、インターネットなどを通じて呼びかける。寄付金額は1口1万円、10万円、100万円の3種類から選べる。

同歌舞練場に隣接する登録有形文化財「弥栄会館」については、耐震改修のうえ帝国ホテルが国内外富裕層向けのホテルとして活用する方向で協議が進んでいる。

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