コメダ、ミャンマーで店員育成 人手不足の日本に派遣

2019/10/15 12:28
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コメダ珈琲店を展開するコメダホールディングス(HD)がミャンマーで人材の育成を進めている。現地の日本語学校と組んで、日本で働く店員らを育成。2020年にも43人が1期生として赴任する予定だ。日本国内の人手不足を補うとともに、外国人材が帰国後も働けるようにミャンマーで出店を計画している。

ミャンマーで店員を育成する(7月、ヤンゴン)

ミャンマーで店員を育成する(7月、ヤンゴン)

海外事業の拡大に向け、6月に三菱商事と資本・業務提携した。台湾と中国・上海に直営店5店、フランチャイズチェーン(FC)1店を出店済み。ミャンマーでは21年2月期中に直営店を出す予定だ。

7月から現地の日本語学校と組んで人材育成講座を始めた。日常会話に加え、レジの打ち方、衛生管理など店舗運営も学んでもらう。費用は原則コメダが負担する。研修は新設する現地の店舗を活用する。1期生の43人は、政府が今春導入した新たな在留資格「特定技能1号」で日本に就労する見込みだ。

この資格で滞在できるのは最長5年。日本国内で経験を積んだ後、ミャンマーで店員の育成などに携わってもらう。コメダHDの臼井興胤社長は「育てた店員が新しい店員を育てるエコシステム(生態系)を作る」と話す。

ミャンマー人のキャリア形成にも役立ちそうだ。外国人労働者の中には日本で学んだ技術を生かす場が乏しく、帰国後は異なる仕事に従事する人も多い。現地に働く場所があれば雇用の安定につながる。

8月に台湾で初のFC店を開いた(台北市)

8月に台湾で初のFC店を開いた(台北市)

日本国内では外食各社が人材確保にしのぎを削っている。厚生労働省によると、「接客・給仕の職業」の8月の有効求人倍率は3.86倍で、全業種平均の1.44倍を大きく上回る。中でもコメダは店舗の大半をフランチャイズチェーン(FC)店が占める。店舗ごとに人材の育成から持続的な雇用まで担うのは難しいため、コメダHDが育成した外国人材を紹介してFC店の負担を抑える。

21年2月期までにタイに初進出する。タイにはすでに米スターバックスコーヒーなどが進出し「競争は激しい」(臼井社長)。セルフ式のスターバックスに対し、顧客の席までコーヒーを直接運ぶ日本式のフルサービスで事業を広げていく。

■台湾ではFC50店に、22年めど
 コメダHDは台湾でコメダ珈琲店のフランチャイズチェーン(FC)を広げる。9月にコーヒーを各店舗に卸す工場を台湾北部に新設して供給体制を整えた。現在1店のFC店を、2022年をメドに50店に増やす。
 コメダが海外初となるFC店を台北市に開いたのは8月。現状では工場から各店舗に供給するコーヒーに限界があり、多店舗出店は難しかった。新工場の稼働で積極出店が可能になる。
 台湾のコメダ珈琲店は日本とほぼ同じ価格帯で商品を提供している。1店舗あたりの月次売上高は300万台湾ドル(約1050万円)と、日本の平均を上回っているという。朝食を外食で取る文化が浸透する台湾ではコメダの「モーニング」サービスが広がるとみている。10年程度かけて100店舗まで増やす戦略を描く。
(植田寛之)
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