「ソニーの医療事業を知ってもらう」CEATEC復帰の狙い

BP速報
2019/10/15 13:07
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6年ぶりにCEATECに戻ってきたソニーのブース(撮影:日経 xTECH)

6年ぶりにCEATECに戻ってきたソニーのブース(撮影:日経 xTECH)

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ソニーが6年ぶりにCEATEC(シーテック)に戻ってきた。15日に幕張メッセ(千葉市)で開幕した国内最大級の家電・IT(情報技術)見本市「CEATEC 2019」において、ソニーは手術用顕微鏡や細胞分析装置といった医療・ライフサイエンス分野向けの機器やシステムを出展する。その狙いは、同社がこれらの分野を手掛けていることを広く知ってもらい、事業拡大に向けたパートナーを増やすことだ。

同社のブースでは、(1)手術用顕微鏡や内視鏡、(2)医療機器映像の通信システム、(3)細胞の画像化装置やスペクトル分析装置──といった医療・ライフサイエンス分野向け機器を展示している。ソニーと聞いて多くの人が連想するような、AV機器やゲーム機などは見当たらない。「医療による感動を提供する」(ソニー)というのが、今回の出展のテーマだ。

ソニーの医療・ライフサイエンス分野向け機器には、同社が既存事業で培った技術が存分に生かされているという。例えば、(1)の顕微鏡や内視鏡では、高精細な4K技術や映像に奥行き感を与える3D技術によって、手術の精度向上に貢献しているという。それらは、放送機器やAV機器で培った技術である。

ソニーが得意とする裏面照射型CMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサーも、その一つに挙げられる。手術において患部に強い光を当てることは望ましくないため、感度の高い裏面照射型CMOSは「患者の安全を確保する意味でもニーズが高い」(ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズのメディカルビジネスグループ長の大高謙司氏)。

4K 3D手術用顕微鏡を使ったデモンストレーション。写真では分からないが、専用のゴーグルを着用することでディスプレーの映像が3Dで見えるようになる。手術の精度向上につながる(撮影:日経 xTECH)

4K 3D手術用顕微鏡を使ったデモンストレーション。写真では分からないが、専用のゴーグルを着用することでディスプレーの映像が3Dで見えるようになる。手術の精度向上につながる(撮影:日経 xTECH)

CEATEC 2019の来場者に医療・ライフサイエンス分野向け機器のユーザーは必ずしも多くないと思われるが、同展示会への出展は協業するパートナーを探すという狙いもあるという。

実は、前出の3分野の機器やシステムは、いずれもパートナーとの協業によるものだ。(1)はオリンパス、(2)は2016年に買収したベルギーのイーサターナス、(3)は10年に買収した米アイサイトの技術を活用している。「ソニー単独ではとても医療・ライフサイエンス事業に進出できなかった。ソニーが医療・ライフサイエンス事業を手掛けていることはまだまだ知られていない。ベンチャー、大手を問わず、CEATECの場を使っていろいろな企業とのコンタクトを増やしていきたい」(大高氏)。

(日経 xTECH 高野敦)

[日経 xTECH 2019年10月14日掲載]

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