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高杉真宙 人気若手俳優が鉛筆1本だけ持ち歩く理由

出演作が相次いで公開されている若手の人気俳優が語ったのは、いつも持ち歩いているという1本の鉛筆についてだった

2019年は4本の連続ドラマに出演し、秋には『見えない目撃者』『超・少年探偵団NEO-Beginning-』と出演映画が続いて公開される高杉真宙さん。23歳の彼が「恥ずかしいんですけど……」と照れながら語ってくれたのは「鉛筆」についてだった。

シンプルで使いやすい、仕事の相棒「鉛筆」

「『いつもカバンに入っていて、大事に持ち歩いているモノって何だろう?』と考えて、思い当たったのが鉛筆でした。かっこいいギターや指輪の話じゃなくて、申し訳ないです(笑)。

鉛筆を持ち歩くようになったのは、2~3年ぐらい前からだと思います。それまではシャープペンシルを使っていたんですけど、シャーペンって、芯を持ち歩かなきゃいけないし、筆箱に入れておくといつの間にか分解されていたりするんですよ。それで面倒くさくなってきて。『だったら、パッと取り出して書ける鉛筆の方がいいんじゃないか?』と考えて鉛筆にしたら、すごく便利でハマりました」

取材のときもカバンに入っていたトンボの鉛筆。キャップを付けているため、芯も意外に折れないという

「メーカーにこだわりはないんですけど、消しゴムといえばMONO、鉛筆といえばトンボというイメージがあるので、トンボ鉛筆を買うことが多いかもしれないです。濃さはHB。僕は筆圧が強くて、書くとちょうどいい濃さになるのがHBなんです。間違えたら線を引いて違う場所に書くので、消しゴムも持ち歩かない。基本的には、この鉛筆1本だけで現場に行っちゃいますね。

現場で使うのは、気になったことを台本に書き込みをしたり、セットを思い出すために空間を描いておいたりするとき。絵を描くときは、やっぱりシャーペンより鉛筆のほうが描きやすいです。デメリットは『何で鉛筆?』とバカにされること(笑)。落としたときも恥ずかしいんですよね。カランカラーンって音がするので(笑)」

書き間違えたときは線を引いて、他の場所に新たに書き直すので、消しゴムも持ち歩かないという

安価で軽い鉛筆。撮影現場だけでなく、家で役づくりを行うときも、この鉛筆1本だという。

「まずは役名を覚えなきゃいけないので、何度もノートに書いて覚えます。そして役の基本設定、例えば年齢、身長、体重、性格、昔あった出来事などを書いていきます。大事にしているのは、ストーリーのスタートからゴールまでを時系列で書き出すこと。今年やらせていただいた『サイン―法医学者 柚木貴志の事件―』や『サギデカ』のようなドラマになると、自分が演じている人物が今、どこまで出来事を把握しているのか、細かく理解しておかないと、ストーリーとお芝居がズレてきたりするんですよ。そこは気をつけないといけないと思っています。だから時系列で書きだして、確認するんです」

いつも使うノートはキャンパスノートで、B5ぐらいの小さめが好きだという。「あんまり大きいと、持ち歩くのに邪魔になるから。必要に応じて文字を大きく書いたりしたいので、自分で幅を決められる横罫を選びます」

「役作りのノートを書き始めたのも、2年くらい前からですね。きっかけは、原作がある映画やドラマへの出演が増えてきて、頭が混乱してきたから。原作にはあるけど脚本にはない、脚本にはあるけど原作にはないという要素が、けっこうあるんですよ。前はそれを頭の中で整理できたんですけど、数が増えるとごちゃごちゃしてきて……。書き出すと、全然違いましたね。書くことによって把握できることがたくさんあって、頭の中が整理される。もともとノートを書く時間がもったいなくて好きじゃなかったんですけど、実際にやってみると、結果的には時間短縮になっていると思います」

集中力を高めるショウガチップス

10月25日公開の主演映画『超・少年探偵団NEO-Beginning-』は、江戸川乱歩の「少年探偵団」シリーズを原案とした学園ミステリー。高杉さんは、少年探偵団の団長だった小林芳雄(初代小林少年)のひ孫である小林芳狼を演じ、怪人二十面相と対峙する。

映画では小林少年のひ孫である小林芳狼を演じる。「今は小説を読まない子もいっぱいいますけど、それは悲しいことだなと思います。この映画をきっかけに本を読んだり、『怪人二十面相』に出会わなかった子たちに興味を持ってもらえたらうれしいです」 (C)2019 PROJECT SBD-NEO

「小学生の時、『少年探偵団』シリーズを夢中で読んでいたんです。その流れをくむ新しい作品に主演させていただけるということで、本当にありがたいお話だなと思いました。

周りのキャラクターは濃いんですけど、小林芳狼は、そこまで濃くない。いろいろな人に守られて普通に生きてきた子なんだろうなと思いました。ただ性格的には、何事もひらひらとかわしていくというか、独特の雰囲気があるなと思ったので、演じるにあたっては、そこを意識して表現していきました。

役作りのノートに書いたのは、お父さんとのことが主だったと思います。今回は実際、そこがゴールなんですよ。悪化していたお父さんとの関係修復が軸になっている。だから『お父さんを見返してやりたい』とか、そういう思いをけっこう鉛筆で書き込んだ記憶がありますね」

出かけるときのカバンは「リュックじゃないと落ち着かない」という。「僕はモノにこだわりがなくて、カバンの中身も少ないです。台本と資料と鉛筆と財布くらい。友達と遊びに行くときも台本は持っていきますね」

小林芳狼少年は、ヘッドホンを着けると集中力がアップし、推理能力にもスイッチが入る。高杉さんの集中力を高めてくれるモノはあるのだろうか。

「僕の集中力は、ショウガが源です(笑)。ショウガって、食べると体が温かくなって、集中力が増す気がするんですよ。だからよくショウガチップスとかを持ち歩いています。持っていると安心するので、ショウガがお守り、みたいなところがあるかもしれないです」

映画で印象的だったモノは、ヘッドホンだという。「『渋いものが好きな子なんだな』って、監督のキャラクターづくりへのこだわりが見えました。あとは、自転車。乗っているシーンは少ないんですけど、監督がこだわって選んでくださったもの。赤でカッコイイんです」(C)2019 PROJECT SBD-NEO

好きな街アキバで買った、ゲーミングPC

小学6年生の時にスカウトされ、2009年に俳優デビュー。以降、ごく普通の高校生から仮面ライダー(「仮面ライダー鎧武/ガイム」)、ドレッドヘアーの窃盗団(「ギャングース」)、捜査一課の若手刑事(「サイン」)など、さまざまな役柄を器用に演じ分けてきた。

「器用じゃないです、僕は。めちゃくちゃ不器用(笑)。ペンも、いっぱい持つとごちゃごちゃするから、『鉛筆だけ持てばいいや』と思うようになったんだと思うんです。鉛筆をバッグに入れる時の場所も決めてるんですよ。いざ書こうとした時に手間取らないように。そういうふうに、不器用だからこそ、いろんなことをわかりやすく、シンプルにしたいという思いが強いです。服もシンプルであればシンプルであるほどいいと思っていますね。基本的に、着られればいい(笑)」

デビュー10周年を記念し、今秋はロケ地の選定から写真のセレクトまで自ら行ったカレンダーを発売。その撮影場所は意外にも「秋葉原」だ。

「僕、ゲーム、マンガ、アニメが大好きなので、よくアキバに行くんですよ。最近買って良かったのは、ゲーミングPC。AMD Ryzenというプロセッサーを搭載した『G-Tune』というブランドのもので、特にこだわったのはグラフィックボードです。(グラフィックメモリーの)容量が大きくないと動きがカクカクして気になるので、そこは大事にしましたね。

今好きなゲームは、『レインボーシックス シージ』(シューティングゲーム)と『Dead by Daylight』(サバイバルホラー)。あと、最近始まった『メイプルストーリー2』(アクションRPG)もやっています。普段はそこまでできないんですけど、休みの前の日は朝4時くらいまで友達とずっとやっていますね。今、欲しいもの? ゲーミングチェアです(笑)」

ヘアメイク 堤紗也香、スタイリスト 石橋修一
高杉真宙
1996年生まれ、福岡県出身。スカウトされて芸能界入りし、2009年に俳優デビュー。13年に「仮面ライダー鎧武/ガイム」に出演して注目を集める。主な出演映画に「トリガール!」(17年)「虹色デイズ」(18年)「ギャングース」(18年)「十二人の死にたい子どもたち」(19年)など。ドラマに「表参道高校合唱部!」(15年)「賭ケグルイ」シリーズ(18年~)「モンテ・クリスト伯-華麗なる復讐-」(18年)「サギデカ」(19年)などがある。11月9日からは舞台「カリギュラ」で菅田将暉らと共演。20年は映画「糸」「前田建設ファンタジー営業部」などが公開予定。

超・少年探偵団NEO-Beginning-

少年探偵団の団長として活躍した小林少年のひ孫である小林芳狼は、幼なじみの親友・ワタリと明智小五郎のひ孫・明智小夜とともに平凡な高校生活を送っていた。しかしある日、芳狼の前に怪人二十面相が現れ、「約束の時は近い」と謎の言葉を言い残して去っていく。さらに学校では生徒3人が消息不明になるなどの怪事件が続発。時代を超えて「少年探偵団」が復活する…。監督・芦塚慎太郎 原案・江戸川乱歩(『少年探偵団』シリーズ) 脚本・赤尾でこ、芦塚慎太郎 出演・高杉真宙、佐野岳、堀田真由、長村航希、板垣瑞生、前田旺志郎、神谷浩史(声の出演)、佐藤二朗、丸山智己 2019年10月25日(金)全国順次ロードショー

(文 泊貴洋、写真 藤本和史)

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