WTO、米の対EU報復関税を正式承認 航空機の通商紛争で

2019/10/14 19:02
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【ジュネーブ=細川倫太郎】世界貿易機関(WTO)の紛争処理機関(DSB)は14日、臨時の会合を開いた。欧州連合(EU)の航空機大手エアバスへの補助金を巡る通商紛争を巡って、米国が年約75億ドル(約8000億円)相当のEUからの輸入品に報復関税を課すことを正式承認した。米国は18日にも発動する見通しだ。

紛争処理機関の臨時会合を開催したWTO(スイス・ジュネーブの本部)

WTOは今月2日に米国の報復関税を認めると発表していた。WTOの手続きとして正式承認にはDSBで採択する必要がある。通常の会合は今月末に予定されているが、早急に対抗措置を発動したい米国が臨時の会合の開催を要求していた。

米通商代表部(USTR)によると、報復関税は航空機が10%、スコッチウイスキーやワイン、チーズなどの農産品や工業品には25%を上乗せする。イタリアやフランスなどの生産者への打撃は大きく、各国では懸念が強まっている。

米国とEUは米ボーイングとエアバスへの補助金の違法性を巡って、2004年からWTOで争ってきた。WTOは双方の補助金はルール違反とする判断を下している。EUも米国に対する報復関税の承認を待っている状況で、WTOは20年前半にも承認する見通し。米欧の関税のかけ合いによる貿易摩擦が一段と激しくなる恐れがあり、世界経済の新たなリスクになる可能性がある。

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