高齢者の体力向上なお続く スポーツ庁18年度調査

2019/10/13 18:14
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スポーツ庁は13日、体育の日を前に、2018年度体力・運動能力調査の結果を公表した。高齢者の体力は上向き傾向が続き、60代後半の女性は体力テストの結果を点数化した合計点でこれまでの記録を更新した。活力ある高齢者の姿が浮かび、同庁は「若いころから運動に親しみ、健康への意識が高い」と分析している。

今回の調査は18年5~10月、6歳から79歳の男女6万4020人を調査した。選択項目を含め、握力や上体起こしなど6~19歳は8~9項目(80点満点)、20~79歳は6~7項目(60点満点)を調べた。

合計点を見ると、最年長の70代後半の年代は、男性で35.51点、女性で35.77点だった。20年前と比べると、男性は5点ほど、女性は6点ほど上回った。60代後半の女性は42.36点で、初めて調査対象となった1998年度から5点ほど伸びた。

運動やスポーツを「ほとんど毎日」か「時々」する70代後半の男性は77.2%、女性は76.9%。10年前と比較し、男性は10ポイント、女性は12ポイントそれぞれ上昇した。

運動頻度と生活の充実度合いを調べた結果では、週1日以上運動していた男性の4割ほど、女性の5割近くが「充実している」と回答。週1日未満とした男女を上回った。

6~19歳の若い年代は、多くの項目で横ばいか上向き傾向。ただ体力がピークだったとされる85年度ごろに比べ、中高生男子の50メートル走を除き、低い水準のままだ。11歳男子のソフトボール投げは今回27.86メートルで、85年度に比べて6メートルほど低い記録だった。

30~40代の働き盛り世代も伸び悩み、最近10年は握力や立ち幅跳びなどの点数が下がる傾向となっている。

●30代女性は体力低下傾向、多忙影響か
 働き盛り世代の中でも、30代女性の体力低下が目立っている。女性の社会進出が進み、子育てや家事と仕事の両立に追われ、運動不足に陥っている人も多いとみられる。専門家は「将来、深刻な体力不足とならないよう、運動習慣を身につけてほしい」と話した。
2018年度の体力テストで、30代後半の女性の合計点は60点満点中、35.57点。10年前との比較では1点ほど、20年前では2点ほど落ち込んでいる。50代後半の女性は30.41点で、10年前から2点、20年前からは3点近く伸びているのと対照的だ。
 実年齢よりテスト結果から導く体力年齢が若い割合について、20年前と今回の調査を比べたところ、30代後半の女性は40.3%から26.8%に減少。これに対し、50代後半の女性は36.5%から54.8%に増加した。
 順天堂大大学院の内藤久士教授(運動生理学)は30代が子どものころ、外遊びの時間が少なくなるなど、ライフスタイルが大きく変化したと指摘。この世代の女性には運動の経験が少なく、苦手意識がある人も少なくないとし「多忙とは思うが、将来に備えてできることを始めてほしい」と話した。

〔共同〕

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