アップル株、1年ぶり最高値 新機種好調と米中進展で

2019/10/12 2:23
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【ニューヨーク=宮本岳則】11日の米国株式市場で、米アップルの株価が史上最高値を更新した。2018年10月以来、約1年ぶりとなる。9月に発売したスマートフォン「iPhone」の新型3機種の販売が好調で、19年末までの生産台数を1割程度増やすと伝わり、投資家に好感された。収益や生産面で中国依存度が高く、米中協議の進展観測も買い安心感につながったようだ。

アップルの新型スマホを手に取る中国の消費者(2019年9月、北京)=ロイター

アップル株は年初来の上昇率が4割を超えた。ダウ工業株30種平均の構成銘柄で上昇率トップに立つ。時価総額は1兆ドル(約108兆円)台を回復した。一時首位の座を争っていた米アマゾン・ドット・コム(約8500億ドル)を突き放し、現在、世界首位の米マイクロソフト(約1兆600億ドル)に迫ってきた。

新機種の好調が伝わり、足元で株価上昇に弾みがついた。日本経済新聞社の英字誌「Nikkei Asian Review」(電子版)は4日、米アップルが新型3機種の生産台数を上方修正したと伝えた。米ジョーンズトレーディングのデイブ・ルッツ氏は「報道を受けて、新型機種の販売台数が市場想定を上回るとの期待が広がった」と指摘する。

新サービスへの期待も高まっている。アップルは月額4.99ドルで動画配信サービスを始める。競合するネットフリックスなどより安く、競争力は高いとされる。米証券ウェドブッシュのアナリスト、ダニエル・アイブス氏は11日、動画サービスが収益に貢献する確度が高まったとして、アップルの目標株価を265ドルに引き上げた。

10日から米中の閣僚級協議が始まり、中国による農産物の購入増など部分的な合意に達するとの期待感も、アップル株には追い風だ。米ゴールドマン・サックスの試算によると利益の3割を中国で稼ぐ。部品調達や生産でも中国に依存しており、米中摩擦の影響を最も受けやすい企業の一つとされてきた。中国からの警告で香港デモ隊の使用する地図アプリを削除するなど、中国事業の難しさが改めて浮き彫りになったが、市場では材料視されていない。

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