五輪跡地、エネルギー管理にAI活用 日立など

日立製作所は東京五輪の選手村跡地を活用するニュータウン「ハルミフラッグ」(東京・中央)で人工知能(AI)を活用し、街全体のエネルギーを一括管理するシステムを構築する。三井不動産レジデンシャルなど建築事業者11社と連携する。AIによる電力需要予測の機能を搭載。水素や太陽光など新たなエネルギーを効率的に活用する街づくりの実現をめざす。
ハルミフラッグでは住宅棟23棟5632戸の建設が予定され、多くのエネルギー需要が見込まれる。導入するのは街の電力使用状況を可視化し、効率的に管理する地域エネルギー管理システム(AEMS)。日立のシステムをベースに電力需要予測のAIを新たに組み合わせた。
AIで気象情報や過去のエネルギー使用状況、地域のイベント情報を分析。電力使用量のピーク時間帯を判定し、水素や太陽光で発電した電力の使用をコントロールする。
ハルミフラッグでは新エネルギーの活用を目指しており、水素ステーションから住戸にパイプラインで水素を供給する計画。太陽光発電も活用する。電力使用状況をタッチパネルやデジタルサイネージで住民にわかりやすく示し、住民の環境配慮意識を高めていく考えだ。