みずほFG 、既存組織またいだクラウド導入の軌跡

BP速報
2019/10/11 15:12
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日経 xTECH EXPO 2019で講演するみずほフィナンシャルグループの黒須義一氏(撮影:中村宏)

日経 xTECH EXPO 2019で講演するみずほフィナンシャルグループの黒須義一氏(撮影:中村宏)

日経クロステック

みずほフィナンシャルグループ(FG)の黒須義一リテール・事業法人業務部IT・システム企画部参事役は10日、「ゼロからはじめる金融機関のクラウド化」と題して東京ビッグサイトで開催中の「日経 xTECH EXPO 2019」で講演した。

黒須参事役は2017年12月に入社して以来、2年近くクラウド導入に携わってきたという。当初はグループ内でクラウドの導入は遠い目標だったが、金融デジタルサービスにクラウド化は不可欠だとして、18年にCCoE(クラウド・センター・オブ・エクセレンス)という40~50人で構成するグループ横断のクラウド推進組織を立ち上げた。

CCoEはトップダウン型である金融機関の既存組織をまたぐ「バーチャル型」で、IT(情報技術)部門だけでなくユーザー部門も参加し、既存の組織変更に左右されにくい特徴がある。CCoEはパブリッククラウドを知る人材を増やしたり、クラウド活用のルール作りや共通機能を整備する分科会を組織したりして、ガイドライン策定やユーザーとIT企業のコミュニケーションを進めた。

パブリッククラウドの選定では、ユーザーのコミュニティーが一番大きいとしてアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)を採用した。導入に当たっては金融情報システムセンター(FISC)が18年3月に公表した「金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準・解説書(第9版)」に対応しているかどうかを綿密にチェックしたという。

全てのデータをクラウドに上げる前提でデータの取り扱い基準も決めた。既存の「文書管理規定」に準じてしまうと、データの中身を切り分ける必要が生じてクラウドの利用が難しくなるからだ。

みずほFGはAWSを活用して、顧客がグループ・関連会社間の資金貸借や資金繰りなどをウェブで管理できる「Mizuho Lite CMS」をスタートさせた。顧客は専用サーバーを構築・運用せずに効率的な資金活用が可能で、従来のオンプレミス環境よりもコスト抑制効果は50%に達するという。

さらにみずほFGはクラウドを活用する人材の育成のため、CCoEとは別に人事部を巻き込んで公式のコミュニティー活動をする「コクリエ」を発足させた。1年ほど経過し650人が参加しているという。

(日経 xTECH/日経コンピュータ 大豆生田崇志)

[日経 xTECH 2019年10月10日掲載]

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