台風19号、過去最強級で東日本上陸の恐れ 午後から風雨

大型で非常に強い台風19号は11日、日本の南海上を北上した。勢力を保ったまま12~13日に西日本から東日本に接近・上陸する可能性が高く、11日午後から各地で風や雨がかなり強まる見込み。このままの勢力で東日本に上陸すれば、千葉県に深刻な被害をもたらした9月の台風15号を上回り、東日本で過去最強クラスの台風となる。暴風や高波、大雨などに厳重な警戒が必要だ。
気象庁によると、台風19号は11日午前3時現在、父島の西約370キロの海上を時速20キロで北北西に進んでいる。中心気圧は925ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル。中心の東側370キロ以内と西側280キロ以内は風速25メートル以上の暴風域。
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同庁は台風の強さを中心付近の最大風速によって「強い」(33メートル以上44メートル未満)、「非常に強い」(44メートル以上54メートル未満)、「猛烈な」(54メートル以上)と3段階で表現する。今回の台風19号は1991年の統計開始以来初めて、非常に強い勢力のまま東日本に上陸する可能性がある。
9月9日に台風15号が千葉県に上陸した直後の中心気圧は960ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル。千葉市で最大瞬間風速57.5メートルを観測し、千葉県内を中心に大規模停電や屋根が吹き飛ぶなどの住宅被害が相次いだ。今回はこれを上回る雨や風となる可能性がある。
台風19号の接近に伴い、広い範囲で大荒れとなる見通し。12日午前6時までの24時間に予想される雨量はいずれも多いところで、東海、近畿地方、伊豆諸島200ミリ、関東甲信地方150ミリ。その後の24時間は、東海地方600~800ミリ、関東甲信地方400~600ミリ、北陸地方、伊豆諸島300~500ミリ、東北、近畿地方300~400ミリ、中国、四国地方200~300ミリ、北海道地方50~100ミリ。
12日にかけて予想される最大風速は東海地方45メートル、関東甲信地方40メートル、近畿地方30メートル、東北地方28メートル、北陸、四国地方、小笠原諸島25メートルなど。