ソニー、検査効率2.4倍の産業用CMOSを出荷

エレクトロニクス
2019/10/10 20:46
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ソニーは検査効率が従来の2.4倍になる産業機器向けのCMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサーのサンプル出荷を始めた。光を効率的に受け取ることができる「裏面照射型」のセンサーに、画像のゆがみを解消する機能を持たせた。工場ラインや物流の現場での検査工程の自動化需要を開拓する。

工場や物流の現場で目視検査を自動化するためには、短い時間で大量の画像を正確に撮影する必要がある。ただ、撮影した画像を出力する際、半導体チップに含まれる画素ごとに処理のタイミングが異なると画像がゆがむ原因になる。

そこで、産業用ではイメージセンサーにメモリーを組み込んで電荷信号を一時的に蓄積。全ての画素を同時に処理する「グローバルシャッター」とよぶ機能を搭載している。

これまでは配線層の裏側にシリコン基板を配置する「表面照射型」の構造を活用。光を通さない配線層の金属部分の背後に遮光部を配置していた。新技術では、配線層よりもシリコン基板が表面に近く、多くの光を効率的に受け取れる「裏面照射型」と呼ぶ構造にメモリー機能を持たせた。

新技術では従来と比較して解像度が1.7倍になり、一度の撮影で広い範囲での検査が可能となる。処理速度も高め、撮影面積と撮影枚数を掛け合わせた処理速度は2.4倍に高まる。検査工程の効率化につながる。

ソニーは18年、スマートフォン向けを中心にイメージセンサーのシェアの51%を握っている。産業用や車載用などの新規用途を開拓し、25年に60%に高める計画だ。

(広井洋一郎)

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