5G網「1社依存回避を」 EUが中国念頭に警戒感

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ヨーロッパ
2019/10/9 23:57
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【ブリュッセル=竹内康雄】欧州連合(EU)の欧州委員会は9日、次世代通信規格「5G」に関するリスク評価報告書を公表した。5G網を整備する上で非EU国の企業などによるサイバー攻撃や違法な情報収集が深刻な脅威になると主張している。リスクを低減するために、1つの企業に機器調達などを過度に依存しないよう勧告した。

EUの5Gの報告書を公表するキング欧州委員(左から2番目)ら=AP

報告書は中国や同国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を名指しはしなかったが「非EU国家」や「国が支援する企業」への警戒を呼びかけた。記者会見したキング欧州委員(セキュリティー担当)は「技術的観点と技術面以外の脆弱性から、以前よりも注意深く通信機器企業をみる必要がある」と語った。

報告書はEUに敵対的な第三国がサイバー攻撃を通じ、混乱をもたらす可能性を警告した。ハードウエアやソフトウエア、運営、管理などで1つの企業に依存することは「国全体をリスクに陥れる」と訴えた。

サイバー攻撃に至らなくても部品などの供給の寸断につながる恐れもある。報告書は各国に5G関連の企業選定に向けた関連法や民主的なチェック機能を整備するよう促した。「非EU国の介入を受ける可能性がある通信機器企業のリスク評価が特に重要だ」とした。

ファーウェイ製機器を巡ってはトランプ米政権がスパイ行為に使われうるとして、EU各国に導入を見合わせるよう圧力をかけている。一方、欧州では英国やドイツを中心に同社製品がすでに幅広く使われている。5G網から同社を締め出すのは現実的ではないとの見方が多く、今回の欧州委の報告書でも導入中止は求めなかった。

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