マレーシア、偽ニュース対策法廃止へ 下院が再び可決

東南アジア
2019/10/9 23:47
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【シンガポール=中野貴司】マレーシアの連邦議会下院は9日、フェイク(偽)ニュース対策法を廃止するための法案を賛成多数で可決した。偽ニュース対策法はナジブ前政権が18年5月の総選挙前に駆け込みで成立させた法律で、恣意的な運用が可能になるとの懸念が強かった。複数の地元メディアが報じた。

マレーシアではフェイク(偽)ニュース対策法が施行されていた(クアラルンプール)=ロイター

廃止法案は18年8月にも下院で可決したが、その後上院で否決されていた。地元メディアによると、上院が法案を否決できるのは一度限りのため、今回は同法の廃止が正式に決まる見通しだ。

偽ニュース対策法は虚偽の情報を発信した個人や企業幹部に対し、最高50万リンギ(約1280万円)の罰金や6年以下の禁錮刑を科す。ナジブ前政権はこの法律に基づいて政敵であるマハティール氏を調査対象とするなど、強権的な手段として活用していた。

マハティール氏が率いる当時の野党連合は5月の総選挙のマニフェスト(政権公約)で、総選挙に勝利すれば抑圧的な法律を廃止すると訴えていた。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチのフィル・ロバートソン氏は9日、「偽ニュース対策法は報道の自由を壊滅させる重大な脅威となっていた」と評価した。

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