東北運輸局は宮城県白石市の白石城に宿泊する「城泊」の商品化に向けて動き出した。みやぎインバウンドDMO(宮城県丸森町)や白石市などと連携し、城での宿泊と居合や座禅など文化体験を盛り込んだツアーを企画。民間企業の旅行商品づくりを後押しする。欧米、オーストラリアなど訪日客の誘致につなげる考えだ。2020年春以降の販売をめざす。
欧米では城や侍など日本文化への関心が高い。白石城は明治時代に入って解体されたが、1995年に天守閣と門などが復元された。3階部分からは市内が一望できる。9月に外国人による体験ツアーを実施。座禅や日本舞踊を体験した後、3階の天守閣に宿泊した。評判はよかったという。
城泊は日本政府観光局(JNTO)や観光庁などが欧米市場をターゲットにした滞在型コンテンツとして商品開発を進めている。各地の運輸局とDMOなどが連携し、20年度の販売を計画する。付加価値の高い城泊を組み込んだツアー商品で富裕層らを呼び込む狙い。