不自由展、午後2時過ぎに再開 当選者30人が2組

2019/10/8 10:34
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愛知県の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で中止された企画展「表現の不自由展・その後」について、芸術祭実行委員会(会長・大村秀章愛知県知事)は8日、同日午後に再開すると発表した。午後2時10分からと、午後4時20分からの計2回、抽選で選ばれた30人ずつがガイドとともに見学する。

再開する「表現の不自由展・その後」の抽選券配布を待つ人たち(8日午前、名古屋市)

再開する「表現の不自由展・その後」の抽選券配布を待つ人たち(8日午前、名古屋市)

いずれの回もおよそ1時間前までに会場の愛知芸術文化センター(名古屋市)で、希望者にリストバンド型の抽選券を配る。会期末の14日までの展示となる見通し。

元従軍慰安婦を象徴した「平和の少女像」や昭和天皇を扱った映像作品など中止前に見ることができた不自由展の全作品を公開するほか、中止に反発して自主的に取りやめていた海外作家らも展示を再開する。

見学者は事前に作品解説の教育プログラムを受け、約1時間かけてガイドと回る。8日は2回計60人限定とする。貴重品を除く手荷物を預け、金属探知機のチェックを受ける。展示物の動画撮影は禁じられ、SNS(交流サイト)への拡散防止を求める。9日以降は、誓約書を書く必要がある。

会場では午前10時には数十人が列を作り、抽選開始を待った。高知市の学芸員の女性(29)は「一度は見ておかないといけないと思った。不快に思う人がいる展示物もひとつの表現として受け入れないといけないと思う」と強調した。名古屋市の男子大学生(21)は「展示中止は仕方ない面もあったと思う。警備をしっかりして安全を確保してほしい」と求めた。

一方、萩生田光一文部科学相は8日の記者会見で、不自由展が再開されても補助金不交付の判断は変わらないとの認識を改めて示した。

芸術祭実行委の会長代行を務める名古屋市の河村たかし市長は8日、再開について「とんでもないこと。暴力そのもので(市に)相談もなかった」と改めて批判した。同日午後に会場で座り込みの抗議をするという。

河村市長は7日夜、市が負担する開催費用の一部約3380万円を期限の18日に支払わない考えを示していた。

不自由展は少女像の展示などを巡り脅迫のような電話やメールが殺到。「安全上の理由」から8月1日の開始から3日間で中止となっていた。

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