東南ア成長率5期連続下方修正 アジア・コンセンサス
貿易摩擦に続き地政学リスク浮上

東南アジア
2019/10/7 19:15
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日本経済新聞社と日本経済研究センターがアジアのエコノミストに経済見通しを聞く「アジア・コンセンサス」で、東南アジア諸国連合(ASEAN)主要5カ国の2019年の実質国内総生産(GDP)伸び率予測は4.1%と6月の前回調査から0.2ポイントの下方修正となった。下方修正は5四半期連続となる。

東南アジア経済には下押し圧力がかかっている(タイの三菱自動車工場)

米中貿易摩擦に続き、中東の地政学リスクが影を落としている。主要5カ国の成長率予測は20年が4.2%、21年が4.5%で、前回調査からそれぞれ0.3ポイント、0.2ポイント下振れした。

四半期ごとに実施している調査は今回9月6~26日に行い、42件の有効回答を得た。ASEAN主要5カ国とインドの現地専門家に成長率や物価、失業率などの見通しを聞いた。

東南ア各国では9月中旬に起きたサウジアラビアの石油施設攻撃による原油価格高騰の可能性や、金融緩和による資産バブル懸念が相次いだ。ユニオンバンク・オブ・ザ・フィリピンのカルロ・アスンシオン氏は「中東に地政学的な不確実性が表れ、近い将来の成長見通しに影響する可能性がある」と指摘した。

CIMBタイ銀行のアモンテップ・チャワラ氏は「タイは通貨安競争の被害者になる可能性もある。他国が利下げに動くなかタイの利下げ余地は限られる」と懸念を示した。

「逃亡犯条例」改正案を契機にした香港のデモによる政情不安が、経済展望に悪影響を及ぼすとの指摘もあった。

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