千葉銀と武蔵野銀、池袋に共同支店 都内取引拡大へ

地域金融
2019/10/7 16:10
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千葉銀行武蔵野銀行は7日、東京・池袋に共同で支店を開いた。都内では2018年に浜松町に法人向けの営業拠点を共同で設けたが、池袋では預金など勘定業務も扱うフルバンク型の支店とした。銀行代理業制度を活用して一部業務を共同化し、運営コストを抑える。両行の業務提携に基づき営業ノウハウの共有も進め、都内での取引拡大に弾みをつける。

千葉・武蔵野銀の両頭取らがテープカットを行った(7日、東京都豊島区)

千葉・武蔵野銀の両頭取らがテープカットを行った(7日、東京都豊島区)

両行共同の「池袋支店」はJR池袋駅東口から徒歩3分のビル11階に開いた。店舗面積は約440平方メートルで、千葉銀14人、武蔵野銀7人がそれぞれ勤務する。勘定取引の端末や出納機を置く事務スペースと、法人営業の担当者が執務する部屋は両行が独立して設けた。玄関や通路などは共用で使う。

事務スペースには相手行の端末も設置。銀行代理業制度を使い、入出金や振り込み、通帳記帳などの業務で同じ従業員が両行どちらの顧客にも対応できるようにした。例えば千葉銀への預金の申し出を武蔵野銀の行員が受け、自行の事務スペースで手続きできる。応接スペースの共用などで年間計1200万円の賃料削減効果を見込む。

銀行の共同店舗は従来、個人情報保護の観点から単体の店舗と同様の体制整備が求められていたが、金融庁は18年に監督指針を改定し、間仕切りなどの設置基準を明確化。銀行代理業制度を活用した弾力的な店舗運営をしやすくした。

両行は研修を通じ、顧客誤認防止や個人情報保護の取り組みを徹底させる。今後調整がつけば、代理業務を口座開設や金融商品販売などにも広げていく。

千葉銀は法人営業所から今回昇格させた池袋支店を含め都内に15カ所、武蔵野銀は7カ所に営業拠点を構える。将来的に代理業務が可能な店舗を拡大できれば、各エリアの顧客の利便性向上も期待できる。

銀行同士での代理業制度の活用は、山口銀行が豊洲支店(東京・江東)でグループ行のもみじ、北九州両行の業務を代理で手掛けている事例がある。千葉銀と武蔵野銀のように勘定系システムが異なる独立経営の銀行同士では珍しい。武蔵野銀の長堀和正頭取は7日、「新たなアライアンス(提携)の可能性を切り開いていける店舗になると期待する」と話した。

池袋支店の開設は法人営業でも重要な意味を持つ。池袋は埼玉からのアクセスが良く、大規模再開発も盛んな都内有数のマーケット。千葉銀の佐久間英利頭取は同日、「都心北部での営業強化の戦略とタイミングが一致し、共同出店につながった」と強調した。

両行は浜松町の法人向けの営業拠点で実績を積んだ顧客紹介や協調融資、企業への帯同訪問などの相乗効果を池袋でも発揮していく考え。

都内の営業を巡っては千葉銀が7月、横浜銀行と業務提携を結んだ。新宿や品川など両行が近接する店舗で共同運営を検討するなど、他行との戦略的な協力関係の構築を進めている。

一方、16年に千葉銀と業務提携した武蔵野銀は、現時点で千葉・横浜の枠組みに参加せず、協調融資や取引先企業の情報交換などで部分的に協力する方針を示している。

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