8月の景気指数、4カ月ぶり「悪化」に 増税前に停滞

2019/10/7 14:01 (2019/10/7 15:20更新)
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貿易戦争の長期化で、国内景気も製造業を中心に下押し圧力がかかり続けている

貿易戦争の長期化で、国内景気も製造業を中心に下押し圧力がかかり続けている

内閣府が7日発表した8月の景気動向指数(CI、2015年=100)は、景気の現状を示す一致指数が前月より0.4ポイント低下して99.3となった。海外経済の減速で生産が鈍り、指数を押し下げた。指数の推移から機械的に決まる景気の基調判断は4カ月ぶりに「悪化」となった。10月の消費増税を前にした国内景気の停滞感が改めて浮き彫りになった。

一致指数は生産や消費などにかかわる9項目の統計から算出する。この指数の動きを所定の基準に照らして「改善」「足踏み」などの基調判断を機械的に示す。「悪化」は大きく5段階のうち最も下の区分で、景気後退の可能性が高いことを示す。

8月は公表済みの7項目のうち、鉱工業生産や卸売業販売額など4項目が指数のマイナスに寄与した。

米中貿易戦争の影響で年明け以降に生産が急減し、一致指数による判断は3~4月に2カ月連続で「悪化」となった。5月以降は好調な新車販売などが寄与し、悪化より1段階上の「下げ止まり」になっていた。ただ、その後は貿易戦争の長期化で世界経済の減速が鮮明になり、国内景気も製造業を中心に下押し圧力がかかり続けている。

この間、政府は公式の景気認識を示す月例経済報告で「緩やかな回復」との表現を一貫して使っている。一致指数の動きのほか、企業の景況感など多くの指標を総合的に考慮して判断しているためだ。ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)として重視する雇用情勢も足元でなお堅調だ。

一方で政府は消費増税を挟んでの景気の腰折れは避けたい考え。経済財政諮問会議の民間議員からは、景気下振れリスクが顕在化する「兆し」の時点で経済対策を打つよう求める声も上がっている。増税前からの停滞を引きずる日本経済をどう下支えするか、経済財政運営は難しさを増している。

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