ポルトガル総選挙、与党が第1党 首相続投の公算

2019/10/7 6:09
保存
共有
印刷
その他

ポルトガルの与党社会党の勝利を祝う支持者ら(6日、リスボン)=AP

ポルトガルの与党社会党の勝利を祝う支持者ら(6日、リスボン)=AP

【リスボン=白石透冴】ポルトガル総選挙(一院制、定数230)は6日投開票され、コスタ首相が率いる中道左派の与党社会党が約110席を取って第1党となったもようだ。ただ過半数には及ばない見通し。連立交渉が始まるが、親欧州連合(EU)の立場を取るコスタ氏が続投する公算が大きくなった。

コスタ氏は選挙後、ツイッターで「我々は勝利した。社会党は選挙を経て一層強くなった」とあいさつした。社会党は改選前の86席からの躍進となった。2015年に就任したコスタ氏による経済政策を続けるべきかが争点だった。

ポルトガルは11年ごろから深刻な経済難に陥り、国際通貨基金(IMF)から金融支援を受けた。同年に政権を取った社会民主党が緊縮財政で経済の立て直しを図ったが、15年選挙で、緊縮財政の行きすぎを唱えるコスタ氏が政権を奪取した。

コスタ氏は最低賃金引き上げなど左派的な政策を取りつつ、財政規律にも目配りした。17%を超えた失業率は現在6%台にまで下がったほか、19年の国内総生産(GDP)比の財政赤字は0.2%と、黒字達成まであと一歩の水準にまで健全化している。

現地メディアによると、中道右派の社会民主党が現在の89席から約80席へと減らすとみられる。急進左派の左翼連合がほぼ横ばいで約20席などとの予想となっている。

コスタ氏は左翼連合を含む左派勢力の閣外協力を得ており、引き続き協力を求めるとの予想がある。ただ中道寄りの政策に軸足を移すため、別の政党との連立政権を目指すとの分析もある。

ポルトガルは欧州では珍しく極右勢力が弱い国で、今回も伸長を許さなかった。1970年代まで続いた独裁体制への反省があるためなどと分析されている。フランス、ドイツ、イタリアなどで極右政党が存在感を持つなか、EUの統合深化にとって、好ましい結果と言えそうだ。

コスタ氏は中国との関係強化を積極的に進めてきたことでも知られる。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が訪れた18年12月、中国が唱える広域経済圏構想「一帯一路」に協力する合意文書に署名している。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]