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厳しい判定 我慢のプレー(岩渕健輔)

ラグビーW杯
2019/10/6 21:00
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日本はよく我慢ができたと思う。サモアも日本に勝てば2位以内の可能性があり、気持ちが入っていて、今大会最高のプレーを見せた。日本はベストのパフォーマンスではなかったが、我慢を重ねて相手陣内に入り、田村のキックで得点を重ねられた。キックが成功しなければ、全く別の展開もありえた。

田村は、これまで自身のプレーに納得がいってなかったようにみえたが、1本目のPGでリズムをつかみ、その後はいい表情、いいメンタルでプレーができているようにみえた。

日本は反則が10個と3試合で最も多い。チームとしてもちろん改善しないとならないが、ポーナスポイント(BP)をとった上で、自分たちのパフォーマンスに納得していない状況で次のスコットランド戦に向かえることは、ある意味前向きにとらえられると思う。ものすごくいい試合をして何も改善点がないというより、「こんなのではだめだ」という意識を持って修正する気持ちがある方がいい戦い方ができる。

反則が増えたのは、W杯が第3週に入り、審判が判定基準を見直した影響があるのではないか。今大会は危険なタックルの解釈を巡っていろいろ議論があるが、密集で防御側のプレーに対する判定が甘いという批判も出ていた。それが今回、厳しくとられた印象がある。

第2週までの判定を審判側がレビューした上で、この試合で判定基準を示してきた。1次リーグが終わった後、決勝トーナメントに向けてまた基準が修正されるのがW杯。そうした判定の流れに適応していくことも必要だ。

そんな中でも試合を有利に進められたのは、守備とセットプレーが安定していたから。タックル成功率が9割近くと、守備はアイルランド戦に続き、しっかり粘れている。セットプレーはすべてマイボールを確保できた。この2つが安定するとゲームが壊れることはなく、BPをとることにつながった。

松島、福岡とトライがとれる選手が決まってきているのもいい。彼らに意識的にいい状況でボールを回し、それに2人もしっかり応えた。どうやったらトライをとれるかというパターンがきちんと確立されている。

今回初めて、ラブスカフニ・ゲーム主将とリーチ主将がともに先発したが、いいバランスがとれている。アイルランド戦でリーチが途中出場して流れを変えたのは、自分のプレーに集中できていたことが大きい。サモア戦もプレーで引っ張る局面が多く、ゲームコントロールはラブスカフニに任せて、のびのびプレーをしていた。この形を変える必要は全くない。

スコットランド戦は大変な重みを持つ試合になるものの、選手のメンタル面は全く心配していない。整えるべきはフィジカルコンディションだろう。日本は試合間隔が長く恵まれた日程だが、W杯では観客の大声援や注目を背に戦い、疲労がいつもの1.5倍になる。コンディションを100パーセントにできるかだ。

前回大会のチームと違い、BPもとれるほど、戦術的には豊富で得点力があるのが今のジャパン。接戦になると思うが、やはりセットプレーと防御で今回のように我慢強く戦えるか、が鍵になる。

(日本ラグビー協会専務理事、7人制男子日本代表HC)

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