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「攻めのバトン」で2大会連続の銅 男子400リレー

Tokyo2020
2019/10/6 11:38
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陸上の世界選手権男子400メートルリレー決勝で、第3走者の桐生(左)からバトンを受け走りだすアンカーのサニブラウン(右)=共同

陸上の世界選手権男子400メートルリレー決勝で、第3走者の桐生(左)からバトンを受け走りだすアンカーのサニブラウン(右)=共同

陸上の世界選手権の男子400メートルリレーで多田修平(住友電工)、白石黄良々(セレスポ)、桐生祥秀(日本生命)、サニブラウン・ハキーム(米フロリダ大)の日本は37秒43で3位に入り、2大会連続の銅メダルに輝いた。

【関連記事】男子400リレー、日本はアジア新で「銅」 世界陸上

予選を全体3位で通過した日本はメダル獲得に向けて勝負手を打った。走りにキレを欠いた小池祐貴(住友電工)に代えて1走に多田を抜てき。自己ベストに9秒台を持つ選手を外す判断は勇気も伴うが、根拠に基づいた起用だった。

「小池くんは、本来の走りができていないのが数値的にもはっきり出ていた」と土江寛裕・五輪強化コーチ。この布陣にすることも想定しながら、両者の状態を見極めた。当日のミーティングで知らされた多田は「僕がキーマン」と覚悟。米国のコールマンや英国のジェミリら強豪との勝負で流れを作った。

日本が築き上げたアンダーハンドパスは急なメンバー変更でも揺るがず、華麗さを失わない。さらに、安全に渡ることを重視した予選から意識を変え、受ける側が思い切りよく飛び出す攻めのバトンワークを全区間で貫いた。

それは失敗のリスクを背負うことでもあり、互いの信頼関係がなければ成り立たない。だが、誰が走っても高いパフォーマンスを維持できる層の厚さとチームワークが日本の強み。3走のスペシャリストといえる桐生は白石に「本気で出るから追いついてきて」と頼み、予選で軽く出ていた4走のサニブラウンには「思い切り出ても絶対渡すから」と伝えていた。

「桐生さんを信じて出た」というサニブラウンは、2位争いで英国に差されたが、2016年リオデジャネイロ五輪決勝でマークした37秒60を0秒17も更新するアジア新記録。東京五輪で目標にしていた37秒40にも迫る快走だった。

一方で優勝した米国との差を見せつけられたのも事実。日本が金メダルを狙うには、近年注力している個々の走力の向上を加速させなければいけない。それは選手たちも承知の上。サニブラウンは「もう1、2段階上げないと金は見えてこない」と語る。

今後もサニブラウンの2走など選択肢を増やしながら強化を進める方針。メンバー間の競争もさらなる進化のエネルギーになるだろう。「どの4人でもベストの組み合わせで、ベストのタイムを狙っていく準備はできつつある」と土江コーチ。東京五輪の前哨戦ともいえる舞台で現在地を知れたことは、悲願達成への大きな糧となる。

(ドーハ=渡辺岳史)

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