香港、禁止のマスク姿でデモ 「緊急条例」に反発

習政権
2019/10/5 18:08
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【香港=木原雄士】デモ参加者のマスク着用を禁じる「覆面禁止規則」が施行された香港では、初日の5日も抗議活動が続いた。千人規模の参加者が、禁止されたマスク姿で香港中心部の幹線道路などを行進した。鉄道の運行停止や商業施設の相次ぐ閉鎖で、経済活動への影響が拡大しつつある。香港政府は平静を取り戻すよう呼びかけるが、覆面禁止の措置が一段の反発を招いている。

「覆面禁止規則」に反対し、マスク姿でデモ行進する若者ら(5日、香港)=AP

「覆面禁止規則」に反対し、マスク姿でデモ行進する若者ら(5日、香港)=AP

覆面禁止は5日午前0時に施行された。行政長官の権限であらゆる規則を適用できる「緊急状況規則条例」を発動し、立法会(議会)の手続きを経ずに適用した。4日夜から政府の強引な手法に反発が強まり、香港各地で抗議活動が起きた。

一部の若者らは4日夜、鉄道駅や列車、中国銀行など中国本土と関わりが深い企業の店舗を破壊した。地下鉄を含む鉄道各線は5日も一部を除いて運行停止が続く異例の事態になった。大型商業施設やコンビニエンスストアの臨時閉店が相次ぎ、開店している店では日用品を買い求める人で混雑した。

林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は5日、市民向けのビデオメッセージで「暴徒の極端な行為によって、香港市民は暗い夜を経験した。香港はきょうも半分マヒしている」と指摘した。「政府は最大限の決意で暴力を止める」と述べ、覆面禁止の措置に理解を求めた。

香港デモは最初の100万人規模のデモから4カ月近くがたつ。9月には香港政府がデモのきっかけになった「逃亡犯条例」改正案を正式に撤回したが、遅すぎるとの批判を招いた。抗議活動の過激化は「覆面禁止」の措置につながり、中国の習近平(シー・ジンピン)政権も強硬姿勢を強めている。

市民の間では警察のふるまいに対する反発も強い。4日夜にはデモ隊に襲撃された私服警官が実弾を発砲し、14歳の少年が大けがをした。1日にも高校生が警察官に撃たれており、市民の反警察感情が高まっている。

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