米朝実務者、スウェーデンで接触 非核化で接点探る

2019/10/5 17:15
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【ワシントン=永沢毅、ソウル=恩地洋介】北朝鮮の非核化を巡る米国と北朝鮮の実務者協議が5日、スウェーデンの首都ストックホルムで始まった。米朝の直接対話は6月末の板門店での首脳会談以来。非核化の進め方とその見返りを巡って接点を見いだせるかが焦点だ。

4日にスウェーデン外務省を訪れた米国のビーガン北朝鮮担当特別代表(左から3人目)=ロイター

聯合ニュースによると、米国のビーガン北朝鮮担当特別代表と北朝鮮の金明吉(キム・ミョンギル)前駐ベトナム大使が5日、ストックホルム郊外の施設で協議を始めた。金氏は記者団の問いかけに「様子をみよう」と答えた。4日には米国務省のランバート北朝鮮担当特使と北朝鮮のクォン・ジョングン前外務省北米局長が事前の話し合いに臨んだ。

米国は北朝鮮が全面的な非核化に取り組み、その見返りに米国が制裁の完全な解除に応じる「ビッグディール」(大きな取引)を志向してきた。非核化の進展に応じて制裁緩和の見返りを与える段階的な非核化を求める北朝鮮との隔たりは大きく、膠着が続く要因となってきた。

ただ、ここにきて米国が一定の譲歩をするとの観測も浮上している。米デジタルメディアのVoxは、北朝鮮が核開発の主力拠点である寧辺(ニョンビョン)の閉鎖とウラン濃縮活動の停止を検証可能な形で進めれば、米国が制裁の一部緩和に応じる案を検討していると報じた。制裁緩和は国連決議による繊維と石炭の北朝鮮からの輸出禁止措置を36カ月間凍結する内容という。

ビーガン氏は米朝協議中は北朝鮮が核を含む大量破壊兵器の開発計画を凍結し、その見返りに人道支援などを提供する案があり得るとの考えを7月に米メディアに示したことがある。非核化に向けた第1段階の措置として北朝鮮に核開発を凍結させる案が取り沙汰されたこともある。

米政府内にはビッグディールを追求するだけでは膠着打開は困難との見方から、別のアプローチをとらざるを得ないとの声がある。トランプ氏にビッグディールを進言してきたボルトン前大統領補佐官(国家安全保障担当)は9月に政権を去ったことも、北朝鮮が米国に譲歩を期待する一因となっている。北朝鮮はかねて強硬派のボルトン氏の排除を訴えていた。

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