サイト検証自動化のオーティファイ、2億6000万円調達
ソフトウエア開発のオーティファイ(東京・中央)は米国法人を通じ、ベンチャーキャピタル(VC)などから250万ドル(約2億6000万円)を調達した。集めた資金は主にエンジニアの採用に充てる。人工知能(AI)でウェブサイトの検証を自動化する製品を開発し、10月から正式にサービスを始めた。

グローバル・ブレイン(同・渋谷)や米セールスフォース・ベンチャーズなどのVCのほか複数の個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施した。オーティファイは営業や顧客支援を含め社員の大半がソフトウエアエンジニア。サービス開始にあわせて人員を拡充する。
販売を始めた製品は「Autify」。ウェブブラウザー上で動くソフトのテストを自動化できる。企業が制作したサイトを検証する際、従来はエンジニアが不具合の有無を確認していた。「ジャバスクリプト」など複数のプログラミング言語で作られたサイトに対応する。サイトの更新時には変更した箇所をAIが自動で検知して正常に動作するか調べる。
機能によるが、月額10万円前後からの継続課金(サブスクリプション)で販売する。近沢良社長は「1年で100社に導入を目指す」と話している。IT分野では短期間で開発を繰り返す「アジャイル(素早い)開発」を採用する企業が増え、作ったサイトを検証する人手が不足しているとオーティファイはみている。
同社はディー・エヌ・エー(DeNA)などでエンジニアを務めた近沢社長が2016年に創業した。当初は翻訳支援などを手がけたが、法人向け事業に特化した米起業支援大手、アルケミストのプログラムを経て現在の事業を始めた。
(山田遼太郎)
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