学部の枠超え「課程」、最短2カ月で新設 AIなど対応

大学
2019/10/3 20:01
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人工知能(AI)の技術革新といった社会の急速な変化に対応するため、文部科学省は大学の学部の枠を超えた「連携課程」の設置を可能にする。8月に大学設置基準を改正した。複数の学部の教員が兼務する形で同課程の講義などを受け持ち、新設手続きも学部新設より簡略化して最短で2カ月と迅速になる。学部横断の教育研究を推進し、学生や産業界などの期待に応える。

例えばAIやビッグデータを扱う理数系の学部と医学部、経済学部などが連携し医療データの活用を研究したり、農学部と経営学部が農業とマーケティングをともに学んだりする新課程をつくることもできる。

先端技術の進展や国際化といった社会課題に対応するには既存の学部を超えた教育研究が必要として、2018年11月に中央教育審議会が学部横断的な柔軟な教育課程の設置を答申で求めていた。早ければ20年春にも新しい連携課程が誕生する見込みだ。

現行の制度では学部ごとに教員の数や学生の定員が定められている。連携課程では、関係する複数の学部の教員を兼務させることが可能だ。

学生は関係する学部の定員の範囲内で集める。入学時から連携課程に所属するほか、入学後に学部から連携課程に移るケースも認める。

学部を新設する場合はカリキュラムや教員名簿、校舎の図面など大量の書類を提出して認可を受ける必要があり、手続きだけでも1年程度かかる。連携課程では校舎図面など一部の書類の提出を省略し、2カ月~1年で手続きを終える。

教育研究の質の確保のため、卒業認定や学位授与、入学者受け入れなどの方針は学部同様に策定を求める。学部の教授会に相当する組織を置き、学位授与や成績評価といった管理運営に当たる。

学部をまたがらない形で柔軟に教員などを運用できる「課程」は文科省が18年に設置を可能にしている。この制度を使い、芝浦工業大は20年10月、工学部に数学や物理、情報といった専門知識や国際性を身に付けられる「先進国際課程」を開設する予定だ。

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