愛媛誤認逮捕、県警本部長「尊厳著しく侵害」と謝罪
裏付け捜査怠る

2019/10/3 19:38
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愛媛県警は3日、記者会見し、7月に窃盗容疑で女子大学生を誤認逮捕した問題は、裏付け捜査を怠ったことが原因との調査結果を明らかにした。篠原英樹本部長は「取り調べで尊厳を著しく侵害し、殊更に不安を覚えさせかねない言辞があった」として謝罪した。

愛媛県警本部で開かれた記者会見で謝罪する篠原英樹本部長(右、3日午後)=共同

女子大学生は1月にタクシーの車内から現金などを盗んだとして7月8日に逮捕され、同月10日に釈放された。その後の捜査で別の若い女性が容疑者として浮上した。

調査報告によると、タクシーのドライブレコーダーに男性2人と女性2人が乗車し、助手席に乗っていた女性が降車時に運転手のセカンドバッグを盗む様子が記録されていた。捜査員は女子大学生と女性が似ていると主観的に判断。顔画像鑑定などの結果を過大評価して思い込みから同乗者の捜査をせず、捜査幹部のチェックも不十分だった。

また、付近の防犯カメラに記録された女性の財布や携帯電話の特徴が女子大学生のものと異なる矛盾点があったのに、裏付けをしていなかった。

車内の会話の音声データに残っていた女性の愛称は氏名を簡単に推測できるものだったが、捜査員が正確に聞き取っていなかったとした。

女子大学生は8月1日、代理人弁護士を通じて手記を公表。取り調べの際に「タクシーに乗った記憶はないの? 二重人格?」「就職も決まってるなら大ごとにしたくないよね?」などと自白を強要するような言葉を執拗に言われたと訴えていた。県警は発言を認めた上で「不適切ではあったが、自由な意思決定を阻害するものではなかった。違法な取り調べはなかった」とした。

当時の松下整本部長は報道各社との意見交換の場で「深く反省している」と謝罪。共同通信の取材に「結論ありきの捜査と言われても仕方がない」と述べていた。県警は7月、女子大学生に謝罪している。

会見に先立ち、県警は県議会スポーツ文教警察委員会で調査結果を報告した。〔共同〕

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