東南ア、デジタル経済が急拡大 2025年は3000億ドルに
通販や配車利用が急増

アジアBiz
2019/10/3 19:30
保存
共有
印刷
その他

【シンガポール=中野貴司】米グーグルなどは3日、東南アジアのデジタル経済の市場規模が2025年に3000億ドル(約32兆円)に大きく拡大するとの予測を公表した。19年の市場規模予測の1000億ドルの3倍に当たる。特にインドネシアやベトナムの電子商取引(EC)の拡大が寄与するとした。

東南アジアのデジタル経済に関する調査結果を発表する米グーグルのデービス氏(3日、シンガポール)

同日会見したグーグルのステファニー・デービス東南アジア代表は「域内のインターネット利用者は最近4年間で1億人増え、3億6千万人になったが、そのうち半数はまだネット通販を利用していない」と指摘した。ネット通販を利用しない消費者の多くは地方に住むとし、こうした消費者がネットでの取引を増やせば、市場の拡大は加速するとの認識を示した。

25年に東南アジアで予想されるデジタル経済の市場規模3000億ドルのうち、4割強の1330億ドルを占めるのが、東南アジアで最も経済規模が大きいインドネシアだ。 1330億ドルのうち、EC市場が820億ドル(19年見込み比約4倍)、配車市場が180億ドル(同約3倍)、旅行サイト予約が250億ドル(同約2.5倍)などとなっており、いずれも急拡大する見込み。

インドネシアは配車のゴジェック、ネット通販のトコペディア、旅行予約のトラベロカなど有力なスタートアップ企業を多く輩出している。自国の市場の拡大を追い風に、今後もユニコーン(企業価値10億ドル超の未上場企業)が相次ぎ生まれる公算が大きい。

ネットの利用者が6000万人を超えるベトナムの市場規模も25年には430億ドルと、タイ(500億ドル)に迫る規模に成長する。一方、現在はベトナムと同じ120億ドルの市場規模があるシンガポールは人口が少ないため、今後の伸び率は相対的に低くなる。25年の市場規模は270億ドルにとどまる見通しだ。

調査は、グーグルとシンガポール政府系投資ファンドのテマセク・ホールディングス、米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーが共同で実施し、公表した。対象は東南アジアの主要6カ国のインドネシア、マレーシア、シンガポール、フィリピン、タイ、ベトナムとした。

17年、18年時点では、25年のデジタル経済の市場規模はそれぞれ約2000億ドル、約2400億ドルと予測していたが、今回、再び上方修正した。テマセクのロヒト・シパヒマラニ氏はその理由を「決済などデジタル経済を支えるエコシステムが域内で想定以上に拡大したため」と説明した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]