香港、デモ参加者の覆面禁止へ 過激行為抑制狙う

習政権
中国・台湾
2019/10/3 17:21
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【香港=木原雄士】香港政府は過激なデモを封じるため、デモ参加者がマスクなどで顔全体を覆うのを禁じる方針だ。最近のデモでは催涙ガスへの対策に加え、個人の特定を避けるため、ゴーグルや防毒マスクなどで顔全体を覆う人が多い。覆面禁止は過激な行為の抑止効果になるとの見方がある。夜間外出禁止令など、より踏み込んだ措置を求める声も出ている。

完全に顔を覆うデモ参加者もいる(1日、香港)=AP

親中派の立法会(議会)議員が3日、記者会見して「覆面禁止法」の制定を政府に求めた。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、政府は行政長官の権限であらゆる規則を適用できる「緊急状況規則条例」を使った覆面禁止を検討している。4日にも行政長官の諮問機関、行政会議に諮る方針という。

緊急条例は英国の植民地時代にできたもので、行政長官の判断で集会や通信の制限も可能だ。民主派団体の民間人権陣線は3日「いかなる理由でも緊急条例の発動に反対する。香港の一国二制度が中国の植民地であると宣言するに等しい」と批判した。

中国本土では顔認証技術が急速に発達しており、デモ参加者は警察の追跡を恐れて顔を隠す傾向にある。親中派などは覆面の安心感が、商店の破壊や放火など過激な違法行為につながっているとみている。ただ、顔を覆わずに抗議に参加する人もおり、デモ抑止の効果は不透明だ。

香港の下級警察官が加入する団体は2日、夜間の外出禁止令を政府に検討するよう求める声明を出した。現行の「公安条例」に行政長官の判断で夜間外出禁止や特定の地域への立ち入りを制限できる規定がある。現場の警察官はデモ隊との衝突で疲弊しているとされ、助け舟を政府に求めた格好だ。

香港紙、星島日報も3日、政府が夜間外出禁止令を検討していると報じた。もっとも、外出禁止令は経済への影響が大きく、金融センターとしての香港の地位に致命的な打撃を与えかねないだけに、実際の発動には慎重論も多い。

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