川重、ロボ機械・航空事業で成長 新中計の詳細を公表

2019/10/2 20:06
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川崎重工業は2日、2022年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画の詳細を発表した。今後の成長の柱として精密機械・ロボットと航空宇宙の2事業を位置付けた。不振の鉄道車両、船舶海洋事業は構造改革の対象として再建をめざす。だが頼みとする精密機械・ロボは米中貿易戦争の影響で需要が減速するなど、シナリオ達成には不透明感が漂う。

中期計画は5月に発表していたが、詳細な数値などは未公表だった。今回、22年3月期の連結売上高で19年3月期比19%増の1兆9000億円、営業利益で2倍の1280億円、営業利益率を4%から6%に引き上げるなどの目標を示した。

2日の説明会では6つの主要事業の目標なども発表した。精密機械・ロボ事業の営業利益目標は34%増の285億円、航空宇宙事業は58%増の515億円とした。2事業で全体の利益の約6割を稼ぎたい考えだ。

ただ足元の状況は明るくない。精密機械・ロボは米中摩擦による景気減速で、主力のロボット・建機向けの油圧機器の需要が落ち込んでいる。

金花芳則社長は現時点で「各事業の見通しを変えることはない」とした。精密機械・ロボは海外生産拠点の整備や、人と協働型のロボ開発など新たな用途開拓で乗り切る考え。ただ米中摩擦が長期化した場合はシナリオが揺らぐ可能性がある。

川重は前回の中期計画で目玉として掲げた「事業撤退基準」を今回の中計では撤回すると発表済み。投資効率を示す「投下資本利益率(ROIC)」が8%に満たない事業からは撤退を検討するとしていたが、鉄道車両など3つの事業が該当する思わぬ事態になった。

金花社長は2日、今回の中計では個別に存続・撤退などを判断する考えを示したが、具体的な数値基準は示さなかった。

てこ入れをめざす鉄道車両事業は、巨額損失を出した北米で品質管理体制などを強化する。船舶海洋事業では、中国での合弁企業に液化天然ガス(LNG)船などの生産移管を進め、コスト競争力を高める。

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