エーワンエー、3億円を調達 クラウド見積もり拡大

2019/10/2 19:40
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製造業向けSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)スタートアップのA1A(エーワンエー、東京・千代田)はBEENEXT2など複数のベンチャーキャピタル(VC)や個人投資家を引受先とする第三者割当増資で約3億円を調達した。

エーワンエーの松原脩平社長

製造業の調達部門向けに見積もりを支援するクラウドシステムの提供を始めており、システム開発や広告に投資して2021年までに100社の導入を目指す。

新システム「RFQクラウド」は、これまで企業ごとに異なっていた見積書の体裁を統一する。クラウド上で作業を完結し、相見積もりなどの作業の手間を省く。取引先探しや価格比較を行いやすくして、調達部門の作業工数を従来の5分の1に減らせるという。

機械や医薬品などの製造業では数百点から数万点に及ぶ部品をサプライヤーから調達する。中小サプライヤーとはファクスなどのでやりとりも多く、見積書の書式もまちまちのため査定が煩雑になりがちだった。

RFQクラウドは19年3月にベータ版の無償提供を始め、40社以上が導入した。メール管理機能や上長の承認機能を追加し、有料版の提供を始めた。料金は月額15万円から。年商が50億円程度を超える規模の製造業の利用を主に見込む。これまでに年商1000億円強のメーカーを含む7社が導入したという。

メーカーがRFQクラウドを利用すれば他社製品や過去の製品と仕様を比べやすくなる。エーワンエーの松原脩平社長は「あと1%の原価低減が可能になる」と説明している。サプライヤー側は無料で利用でき、アナログな見積書の管理をやめられる効果があるという。

今後は調達した資金でシステム開発の人材を採用し、20年6月には正社員のエンジニアを現在の約2倍にあたる30人にまで増やす。チャット機能やプロジェクト管理機能を搭載し、利便性を高める。

松原社長はキーエンスでセンサー販売の経験があり、18年6月にエーワンエーを起業した。営業先の町工場などで事務作業のアナログさに触れたことが創業のきっかけとなった。中小部品サプライヤーの業務も改善できる点を訴え、利用者の拡大を目指す。

(新田栄作)

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