北関東で外来カミキリの被害拡大 各県対策急ぐ

2019/10/3 6:00
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北関東で特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」による被害が拡大している。幼虫がサクラなどに寄生して内部を食い荒らし木を枯れさせる。群馬では2019年4~8月の被害が前年同期の2倍以上に増えた。観光や農業への影響が懸念されており、各県は市町村への補助や国への要請など対応を急ぐ。

クビアカツヤカミキリは胸部の赤色が特徴

木くずとフンが混ざった「フラス」を大量に放出する

クビアカツヤカミキリは中国や台湾などを原産とし、触覚を除いた体長は2~4センチメートル程度。体全体は光沢のある黒色で、胸部が赤色なのが特徴だ。サクラやウメ、モモなどの木に産卵し、幼虫が内部を食い荒らす。木が弱ると落枝や倒木が発生するおそれがあり、伐採が必要になる。

群馬県では15年7月に館林市で初めて成虫が確認されて以降、東部地域を中心に被害が拡大している。18年の調査時は太田市や明和町など7市町の合計で1510本が被害にあっていた。19年はさらに深刻化しており、前年度比約2.4倍となる3561本に増えている。

栃木県は県南地域で被害が広がっている。18年までに足利、佐野、栃木で、19年6月には小山市でも被害が確認された。県のまとめによると、7月末時点で被害が確認された木は948本と前年度末から27.6%増えた。モモやサクラなどが被害にあっている。

両県は成虫を見つけた場合、その場で踏みつぶすなどして駆除するよう周知している。幼虫は樹木の外に「フラス」と呼ばれる木くずとフンが混ざったものを大量に排出する。被害木にはフラスが出ている侵入口があるのが特徴だ。

被害拡大を受け、群馬県は森林の保全整備を目的とした「ぐんま緑の県民税」の財源を活用し、木の内部に注入する薬剤の購入を補助している。被害が最も大きい館林市では駆除数に応じた報奨制度を始めた。

栃木県は防除マニュアルを作成したほか、個人所有の木が被害にあった場合には伐採処理の費用の3分の1を市町に対して補助する。小山市は9月から成虫を捕殺した際の奨励金制度を設けた。

偕楽園(水戸市)など梅の名所で知られる茨城県も例外ではない。8月には古河市で初めて寄生が確認された。県は市町村などに防除や発見時の迅速な通報を呼びかけている。

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